仮想通貨ヘッジファンドであるパンテラ・キャピタルのダン・モアヘッドCEOは、現在の仮想通貨市場が「非常に安値」であり、買い時だと述べた。CNBCとの6月1日のインタビューの中でコメントした。

 モアヘッド氏は市場が「高値の時から65%下落しており」、「今は非常に安く買える、ラリーに参加する時だ」とも付け加えている。彼は仮想通貨で利益をあげたい人に向けて、経験則で次のように提案している。

「(仮想通貨が)200日移動平均線を突破した日に買い、1年後に売却したら、平均で239%の売却益を得ることができる……それについて考える必要すらなくね…… それがこのトレードの本質だ。これで長期的な平均より安くなることはめったにない。だから今日は買うのには良い日なんだ」

 モアヘッド氏によれば、特にビットコインについて言えば、この戦略は「過去6年間で約5倍」という結果によって証明されているという。

 仮想通貨市場が大きく反発するためには、機関投資家が次の「大きな触媒」になるのではというCNBCの質問に対し、モアヘッド氏はその手の話は修正されるべきところがあると述べた。

「世間では、そこに『オン・オフのスイッチ』があるというイメージを持っていると思う。現在は『オフ』で、そして(機関投資家が)適切な日にそれをオンに入れるつもりなのだと……我々は13年以来、機関投資家を抱えているが、それは成り行きでのことだ。リスクと報酬は常に一体だが……まだSECで規制されたカストディアンがない。それは誰もが切望している銀の弾丸だ」

 モアヘッド氏によれば、機関投資家は実のところすでに「(SECの規制が明らかになったという)噂で買い、事実で売る」を実行しているという。彼は品質管理されたカストディアンがオンライン上にやってくる前の今、ポジションを取っておくことがアドバンテージになると投資家にアドバイスしている。

 迫りつつある規制はまだ確定されておらず、仮想通貨市場は依然として不安定なままだ。CNBCは、市場が今年4月までに17.5%下落していることを示すHFR仮想通貨指数の数字を引用している。

 昨年の2907%のゲインの後、下落ターンがヘッジファンドの勢いに影響を与えたことから、18年に創業した新興ファンドの数は、計45社だった17年と比較してこれまでのところわずか5社に止まっているとCNBCは解説している。

 モアヘッド氏の率いるパンテラ・キャピタル氏は13年頃から、プレ・オークションされたICOを35種類、リップル(XRP)、イーサリアム(ETH)、ビットコイン(BTC)を含む流動性のある仮想通貨を25種類ほど保有している。

 モアヘッド氏のファンドは、昨年12月にBTCが2万ドルの高値をつけたときに2万5000%以上のリターンを生んだとしている。同ファンドは、仮想通貨の未来について非常に強気な姿勢を取っており、モアヘッド氏は4月のあるインタビューで、仮想通貨全体の時価総額が10年以内に「40兆ドル」に達する可能性があると語った