ビットコイン(BTC)は過去半年間にわたり強気相場を続けており、市場はまだ反応していないが、6から12ヶ月以内に反応するだろうと、BitMEXの共同創設者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏が予想している。
9月5日の韓国ブロックチェーンウィークでの基調講演で、ヘイズ氏はビットコインの強気相場が3月10日に始まったと主張した。その日は、シリコンバレーバンク(SVB)が連邦預金保険公社によって救済された日だ。
SVBの買収の2日前の3月8日には、シルバーゲートバンクが清算に入った。さらに2日後の3月12日には、ニューヨークの規制当局によりシグネチャーバンクが閉鎖を余儀なくされた。これに対し、米連邦準備制度理事会(FRB)はさらなる破綻を防ぐため、銀行に対し「適格資産」を担保に最長1年間の融資を提供する銀行期間融資プログラム(BTFP)を創設した。

ヘイズ氏は韓国ブロックチェーンウィークで、「基本的に、FRBがしたことは、銀行システム全体を支援することであり、『価値が下がった債券を提供して新鮮なドルを手に入れてください』と言うことだった」と語った。
「私と市場の他の参加者は、これを基本的に彼らがこの問題 — 銀行システムの構造 — を引き起こしたと認め、それを修正する一つの方法がお金を増刷することだと、見抜いたのだ」とヘイズ氏は言う。
ヘイズ氏はそれ以来、ビットコインの価格は上昇し(現在約26%)、その日から強気相場が始まったと主張している。
「我々は、ドルの価値や他の法定通貨の価値を気にするという見せかけをすべて捨て去った」とヘイズ氏は語った。これにより、トレーダーはビットコインのような固定供給資産を考慮するようになったと彼は主張している。しかし、市場全体はまだ反応していないが、その反応が起こるまでのタイムラインを6から12ヶ月だろうと指摘する。
ヘイズ氏は、FRBや他の中央銀行が金利を引き上げて経済を引き締めるか、あるいは「さらにお金を印刷する」場合でも、ビットコインは依然として好調を維持するだろうと述べた。「金利を引き上げるか引き下げるかのどちらのシナリオでも、我々は仮想通貨業界として良好な立場にある」と彼は語った。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン