ブラジル最大の仮想通貨取引所であるメルカド・ビットコインは、ラテンアメリカ全体にサービスを拡大する計画を発表した。

同社のレイナルド・ラベロCEOは21日の発表の中で、ブラジル以外ではまずチリ、メキシコ、アルゼンチンに展開する考えを明らかにしている。ラベロ氏は、この3ヶ国がブラジルとの規制文化が似ているためだと説明している。

Useful Tulipsによれば、メキシコは現在、ピアツーピア(P2P)のビットコイン取引高でラテンアメリカ内で第4位、チリは第4位、アルゼンチンは第7位だ。

P2Pの取引が活発ということは、現在の集中型取引所では対応できない豊富な需要が地元になるということだ。トレーダーのニーズに合ったサービスを展開できれば、大きな可能性があるとも言えるだろう。

このサービス拡大の発表は、メルカド・ビットコインが複数のベンチャーキャピタルから約3800万ドルの資金調達を行ったというニュースと同時に発表された。

メルカド・ビットコインは資金の一部を使用して、カストディアンのBitrust社に投資し、機関投資家の需要に対応するという。またメルカド・ビットコインはデジタルウォレットのMeubankにも投資し、顧客が仮想通貨やゲームグッズ、デジタル資産を保管できるようにする。

これらのエコシステムとの統合を行うことで、世界トップの取引所の1つになることを目指すと、ラベロ氏は述べている。

「私たちはブラジルで仮想通貨エコシステムを開発し、米国と同じくらい発展した市場を作りたいと思っている。これを行うため、私たちは世界で最も大きいデジタル取引所の1つになりたいと思っている」

「私たちの長期的な目的は、ブロックチェーン、スマートコントラクト、、暗号資産に基づく金融市場向けに新しいインフラ構築に参加することだ」と、ラベロ氏は付け加えている。

メルカド・ビットコインは2013年のサービス開始以来、ラテンアメリカでトップクラスの取引所の1つとなっているが、ほぼブラジルのみでサービスを展開していた。同社のユーザーベースは過去2年間で約100万人から220万人に倍増している。メルカド・ビットコインでは2021年に、これを300万人にまで拡大させたいとしている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン