プライバシーに重点を置いたブラウザであるブレイブ(Brave)は、プライベートな検索エンジンの提供に近づいている。
ブレイブは3日、オープン検索エンジンであるTailcatを買収したと発表した。Tailcatは以前はCliqz社によって開発されていたが、Cliqzは2020年5月にブラウザと検索技術への取り組みを終了している。
発表によると、Tailcatは、プライべートで透明性を確保したウェブサーフィンを可能にするよう設計された組み込み型検索エンジン「ブレイブ・サーチ(Brave Search)」の基盤として機能することになる。
ブレイブのCEO兼共同創設者であるブレンダン・アイク氏は、2021年夏までにブレイブ・サーチを導入する予定であると、コインテレグラフに語った。「ブレイブは現在、このテクノロジーを統合し、ブレイブ・サーチとしてすべての人が利用できるようにすることに取り組んでいる。最初にテスターの早期アクセスを通じて、その後、この夏までに一般提供される」と、アイク氏は述べている。
ブレイブのブラウザは現在、外部の検索エンジンに依存しており、プライバシーを重視するDuckDuckGoやStartpageといった検索エンジンと、グーグルといった主流のツールからユーザーに選択肢を提供している。ブレイブによると、「今の検索エンジンのほぼすべては、ビッグテック企業によって構築されているか、それに依存している」。
対照的に、Tailcatは完全に独立したインデックスの上に構築されており、検索結果を改善するためにIPアドレスや個人データを収集することはない。アイク氏は、Tailcatの開発者は「過去7年間、Cliqzにいる間、そしてCliqzの閉鎖後のTailcatプロジェクト」で、プライバシー保護の検索に取り組んできたと述べている。
新しい発表は、ブレイブがブラウザの採用において大きなマイルストーンを記録した直後に行われた。2020年の1年間で、アクティブな月間ユーザー数で1100万人から2600万人以上に倍増した。また2月下旬には、ブレイブは「BAT ロードマップ2.0」をリリースし、検索エンジン向けのベーシック・アテンション・トークン(BAT)の有用性を探る計画を発表している。またロードマップの中では、DEX(分散型金融)アグリゲーターやNFT(ノンファンジブルトークン)機能についても取り組むとしている。