日本銀行は5日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実証実験を開始したと発表した

今回は日銀が定める全3段階の最初となる「概念実証フェーズ1」。日銀によると、「システム的な実験環境を構築し、決済手段としてのCBDCの中核をなす発行、送金、還収等の基本機能に関する検証を行う予定」としている。

実証期間は2022年3月までの1年間。

日銀はこれまでにも、「CBDCを発行する計画はない」としつつも、「決済システム全体の安定性と効率性を確保する観点から、今後の様々な環境変化に的確に対応できるよう、しっかり準備しておくことが重要である」として、実験を始める意向を明らかにしていた。黒田東彦総裁も3月16日にCBDCについて「この春からいよいよ実験を開始する予定だ」と語っていた。

CBDCの実証実験ではフェーズ2ではフェーズ1で構築した実験環境にCBDCの周辺機能を付加して、実現可能性などを検証する。フェーズ3となるパイロット実験では、民間事業者や消費者が参加する形になる

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