イングランド銀行が開催した「お金の未来」についてオンラインフォーラムで、マーク・カーニー総裁は仮想通貨リップル(XRP)のファンとクロスボーダー送金の未来について意見交換をした。カーニー総裁は、2017年にすでにリップル社と共同で分散型技術などについて研究していたことを明らかにした。

カーニー総裁は、オンラインフォーラムでXRPの支持者であるスティーブと次のようなやり取りをした。

XRP支持者スティーブ:

「イングランド銀行はデジタル資産の有効性についてどのように考えているのか(例えば、リップルネットのXRPをクロスボーダー決済で使う資産として)?また、イングランド銀行は金融政策における他のタスクにデジタル資産を使う予定はあるか?」

カーニー総裁:

「イングランド銀行は、フィンテック・アクセラレーター・プログラムを立ち上げ、多くのフィンテック企業と概念実証を行ってきた。サイバーセキュリティーや分散型台帳、機械学習、データ解析などについて話し合った。リップル社は、2017年に我々と一緒に研究した企業の1社だ

またクロスボーダー送金についてカーニー総裁は、次のような研究を行なったと話した。

「概念実証の研究では、異なる国で二つの取引が同時に別々のRTGS(即時グロス決済)システムで行われるか検証した。(中略)チームは、RTGSシステムを通して同時に取引を行うことに成功できることを示した。大事なのは、一方の取引が失敗した時、他方の取引が許可されるべきではないということだ。そうならなければ、システムが正常に機能していることを示しており、クロスボーダーで通貨を交換するときに原理的には使える可能性がある」

カーニー総裁は、RTGSシステムの改善が、国内での送金より10倍高いクロスボーダーのコストや遅いスピードという問題を解決できる糸口になるかもしれないと話した。

リップルとは、仮想通貨の一種。リップルは通貨の名称であり、その通貨を発行・管理するシステムであり、それらを運営する会社名でもある。通貨としてのリップルの大きな特徴は従来の送金システムを劇的に改良できる可能性を秘めていること。Xrapidはリップルを様々な通貨の橋渡しを行うブリッジ通貨として利用することで、安価で迅速な国際送金を実現でき、単一でグローバルな金融ネットワークの構築を可能にするシステムとして注目される。

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