仮想通貨冬の時代を過ごすために、仮想通貨のマイニング業者がデリバティブ(金融派生製品)取引に注目しているとブルームバーグが報じた。ただ、デリバティブ取引でウォール街出身者のトレーダーと勝負をすることに対して懸念をする声も出ており、弱気相場が続く中、マイナーにとって困難な時期が続きそうだ。

仮想通貨で資産を持つマイナーにとって、弱気相場が続けば続くほど、仮想通貨の価値が目減りすることになる。米デジタル資産投資会社Alameda ResearchのバンクマンフリードCEOは、「一部を現金に変えることが生き残るには重要」指摘。そこでマイナーが注目したのがデリバティブというわけだ。

ブルームバーグによると、マイナーは最近、コール・オプションなどを使う主要なトレーダーの仲間入りを果たしたという。ただ、トレード初心者のマイナーがウォール街出身者と並んでデリバティブ取引をするのは、「サメと泳ぐようなもの」という見方が出ており、「トレードのプロが、マイナーに対してオプションを安すぎる値段で売るよう仕向けるのではないか」という懸念の声も出ているそうだ。

デリバティブ取引の一種である、コール・オプションは「ある商品を将来のある日時に、あらかじめ決められた価格でを買う権利」で、プット・オプションは「ある商品を将来のある日時に、あらかじめ決められた価格で売る権利」を指している。