ブルームバーグのシニア商品ストラテジストである、マイク・マクローン氏は、最新のビットコイン(BTC)レポートの中で、BTCに強気であり、ヘッジ手段としてライバルである金(ゴールド)よりも優れていると指摘している。
「同じみなし通貨である金とは異なり、より高い価格はより多くの供給のインセンティブにはならない」
ビットコインの供給は弾力的?
マクローン氏は、ほとんどのコモディティ市場で需要が高まると価格が高くなり、その結果としてコモディティの生産と価格が安定するという事実を指摘する。ただし、ビットコインの供給量はコードで制御されている。さらに、来週にはビットコインの供給数が半減する半減率が控えている。
ビットコインマイニングは需要の増加によって変更することはできないが、その供給が弾力的ではないと決めつけることはできないだろう。長期保有者が持つビットコインが、価格に反応して、市場に供給される可能性はある。
2017年のような強気相場のサイン
さらに、マクローン氏は、ビットコインのアンチインフレの供給フレームワークと、前例のない中央銀行の刺激策の組み合わせが、ビットコインがほかの市場を凌ぐ完璧な環境を作り出すことになると述べている。
「供給の制限は、採用が重要なメトリックスであることを意味し、事実上すべての中央銀行が積極的に流動性を追加するという前例のない環境では、ほとんどすべての指標は引き続きポジティブだ」
マクローン氏によれば、別の主要な指標もビットコインの強さを示している。180日間のボラティリティは史上最低水準に達している。この重要なリスク指標がこのように大幅に下落したのは、最大の強気相場の前だった。
「ビットコインの180日間のボラティリティが史上最低であるのは、2015年に始まり2017年に終わった強気相場のシグナルとして注目に値する」
またマクローン氏は、「バイ&ホールド」(買って保有する)が増加している証拠があると考えている。BTC価格が下落する中で、グレースケールが提供するビットコイン投資信託(GBTC)が拡大していることだ。
「注目に値するのは、株式市場が急落したことに伴い、ビットコイン価格が3月に失速した後、この重要指標で最近の最高記録が発生したことだ。これはビットコインをサポートするサインだ。投資家は価格の下落に敏感な買い手だ。5月はじめに約33万ビットコイン相当、供給の約2%にGBTCは相当している」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン