ブロックショー・ヨーロッパ2018の開催までおよそ1週間。28~29日のベルリンで、3000人を超える参加者を待ち受けているものは何かを紹介していく。

新着ニュース&豪華な顔ぶれのスピーカー陣

 まず第一に、カンファレンスの価値は、そのスピーカーの質によって決まる。ブロックショー・ヨーロッパ2018では、100人を超えるブロックチェーンの専門家や関係者が参加する。

 今回参加するスピーカーの一人に、ジミー・ウェールズ氏がいる。ウィキペディアの創設者であり、タイムズ紙の「最も影響力のある100人」に選ばれている。また、インターネットを今ではお馴染みのものにさせてくれた人々の一員でもある。仮想通貨業界に大きな影響力を持つウェールズ氏は、14年からデジタル通貨の検証を行ってきた。14年とは、ウィキペディアやウィキメディア財団の他のメンバーが、ビットコインによる寄付の受け付けに乗り出し、仮想通貨の導入を推進した年だった。

 今回の登壇者の一部は以下の通り。

  • ボビー・リー:BTCC共同設立者、ビットコイン財団役員
  • ジョハンナ・マスカ:Global Situation Room社CEO、元ホワイトハウス報道部トップ(オバマ政権下)
  • オルガ・フェルドマイアー:SMART VALOR社CEO、「100 Women in Fintech Powerlist 2017」の一人
  • マイク・ブッチャー:ライター、キャスター、ブロガー、「テッククランチ」総編集長、大英帝国五等勲爵子MBE(16年受勲)
  • レイチェル・ウルフソン:仮想通貨ジャーナリスト、Bad Crypto社ポッドキャスト共同司会者
  • ルー・クラッセン:ベンチャーキャピタリスト、ビットコイン財団エグゼクティブディレクター(16年より)

アジェンダ&ネットワークキング

 イベントにおける最重要事項の1つは、参加者とスピーカー双方にとって関心のあるプログラムにスピーカーを登壇させることだ。今年のブロックショーは、今日のおけるブロックチェーンシーンの主な状況を取り上げる予定で、以下のパネルディスカッションも開催する。アジェンダは以下の通り

  • 「EU内における(そして、EUを超えた)政府のブロックチェーン・イニシアチブ」
  • 「企業環境におけるブロックチェーン:巨大企業の参入状況」
  • 「次世代のブロックチェーン:イノベーターはどのようにして新次元の分散型ソリューションを見出すか」
  • 「人道的なユースケースの台頭」

 ブロックショーヨーロッパ2018では、ネットワーキングアプリにもスポットを当てている。このアプリは、イベント前及びイベント中に、全ての参加者がネットワークを形成し、繋がるように設計されている。ユーザーは、投資家・スタートアップ・仮想通貨ファンドといった専門分野や役割に基づいて参加者をフィルタリングでき、好みに応じて商談を設定することができる。このアプリは、参加者がビジネスを生み出し、仮想通貨業界においてプロフェッショナルでクリエイティブなパートナーシップを創り出すための良いツールとなるはずだ。

ブロックショー・オスカー

 もちろん、ブロックショーはショーの要素なしでは成り立たない。ブロックショーは今年4月と5月に、ヨーロッパ主要都市で大規模なミートアップ・ツアーを敢行した。将来性のあるブロックチェーン関連のスタートアップを見出し、その内のどの企業が大会のグランドフィナーレ「ブロックショー・オスカー」に参加できるかを決定する。これがツアーの目的だった。

 ブロックショーオスカーは大会の伝統行事で、スタートアップ同士が行うコンテストである。各企業はブロックチェーン業界での知名度を上げるチャンスがあるだけではなく、懸賞を巡って競い合う機会を得る。ちなみに、今年の懸賞は5万ユーロ(約652万円)だ。ブロックショーオスカーのファイナリストは、Altpocket、Shelf.Network、Seal Network、NeoPlace、Coin Governance System、Give Bytes、Enecuum、Dattabotなど。

 ブロックショーヨーロッパ2018が目前に迫っている。大会に参加し、ブロックチェーンの環境に浸りたい方は急いでほしい。5日後にはチケットが値上がりする。ブロックショーの公式サイトにアクセスすると、ショーの詳細情報があり、ソーシャルメディアでイベントをフォローすることもできる。ベルリンのブロックショーでお会いしましょう!