ブロックチェーン分析プラットフォームDappRadarの最新レポートによると、1月のブロックチェーンゲーム分野は、前年同月と比較してオンチェーン活動が386%増加した。
Web3ゲームのユニークアクティブウォレット(UAW)は1日あたり700万を超え、2024年1月と比べて386%の増加を記録した。
DappRadarのアナリストであるサラ・ゲルゲラス氏は「この成長は強い勢いを示しており、短期的な変動にもかかわらず業界の回復力を裏付けている」と述べた。
ゲルゲラス氏は、ブロックチェーンゲームが「成熟期に入りつつある」と述べ、レイヤー2技術の進化、トークンエコノミーの発展、AAAゲームスタジオとの提携(ガンジラゲームズの『オフ・ザ。グリッド』など)を指摘した。
1月のユニークアクティブウォレットは前年比で386%増となった Source: DappRadar
「新たなゲームエコシステムが登場し、AIが注目を集めている。さらに、トップタイトルはゲームプレイの改良、報酬システムの強化、コミュニティとの関わりを深めている」とも付け加えた。
1月に最も活発なゲーム向けブロックチェーンはOpBNBで、Matchainがそれに続いた。また、Polygonではゲーム活動が前月比100%の増加をみせた。
ゲルゲラス氏は、新たなエコシステムの成長も見られたとし、「従来のAAAゲームの基準をすべて満たしているわけではないが、技術的な進歩と創造的なアプローチがブロックチェーンゲームの未来を形作っている」と評価した。
DappRadarのレポートによれば、AIを活用したアプリも成長しており、多くのプロジェクトがゲームプレイにAI要素を統合しているという。
1月のDAppエコシステム全体では、1日あたりのUAWは2670万に達し、DeFi(分散型金融)がゲーム分野をわずかに上回る形となった。
DappエコシステムでのUAWドミナンス. Source: DappRadar
一方で、ブロックチェーンゲームへの投資は低迷している。2024年の投資総額は18億ドルとなり、前年から38%の減少となった。
ゲルゲラス氏は、この減少が広範な経済トレンドと一致していると指摘し、「投資家は、新規資金調達よりも、すでに調達した資本を既存のプロジェクトに投じる方向へシフトしている」と説明した。
「投資額は控えめなスタートを切ったが、主要な資金調達ラウンドを見ると、Web3ゲームのインフラとイノベーションに対する市場の信頼は続いている」と付け加えた。