LBRYブロックチェーンの開発を手掛けるブロックチェーン企業LBRY社は、負債が「数百万ドル」に達し、企業活動の継続が不可能となったと述べ、仮想通貨業界に最後のメッセージを残した。
「これが最後の投稿となる」とLBRY社のチームは、LBRYブロックチェーンを利用した動画共有サイトOdyseeで10月20日に声明を発表した。LBRY社は清算の過程に入ることになる。
LBRY Inc. is winding down.
— LBRY (@LBRYcom) October 19, 2023
The LBRY network is unaffected.
Odysee and other assets will undergo a legal process to satisfy debts, but Odysee has a bright future ahead.
Thank you to everyone who fought with us for online freedom.
A final goodbye post is in the first reply.
LBRY社は、米証券取引委員会(SEC)や弁護士チーム、個人債権者に対する数百万ドルの負債が、大きな障害となったと述べた。「LBRY社は終わりを迎える。これから逃れることはできない。連邦政府に対する裁判で敗訴し、数百万ドルの負債があり、閉鎖を約束している」。
LBRY社は10月19日の投稿で、「オンラインの自由のために共に戦ってくれた全ての人に感謝する」と付け加えた。
LBRY社は、7月11日にSECとの裁判の最終判決が下された後、7月に事業を終了すると発表した。SECは当初、罰金として2200万ドルを求めていたが、その後、同社が支払うことができないと認識し、罰金を11万1000ドルに引き下げた。9月には、規制当局に対する控訴の通知を提出し、決定を撤回したかのように見えたため、コミュニティは喜んだ。しかし、最新の声明では、LBRY社はSECに対する控訴を続けることはないと明らかにした。

また、LBRY社の経営陣、従業員、取締役会メンバーは既に辞任し、未解決の法的要件の対応に専念しているとも述べた。「結末は幸せではなかったが、旅は幸せだった」と、仮想通貨業界での8年間を振り返った元CEOのジェレミー・カウフマン氏は10月19日の投稿で語った。
it wasn't a happy ending, but it was a happy journey pic.twitter.com/BxLPVdi2DR
— Jeremy Kauffman (@jeremykauffman) October 19, 2023
仮想通貨コミュニティの反応
仮想通貨コミュニティのメンバーは、LBRYチームに対する最後の支持の言葉を述べるために集まった。Xユーザーの1人の「スティーブ」は、LBRY社が(SECに対して)「善戦」したことに感謝の意を表した。別のユーザー「アーチャーシップス」は、LBRYのネットワークが市場で最も有用なブロックチェーンベースのプラットフォームの1つだと言った。
OdyseeでのLBRY社の投稿のコメント欄では、コミュニティメンバーがOdyseeの運営を続けるための支援を表明した。

LBRYのブロックチェーンはオープンソースで分散型であるため、ブロックがマイニングされ続ける限り運用は続くと、チームはOdyseeで指摘している。
CoinGeckoによると、今年1月から4月までの間に、Odyseeは月間で530万人のユニークユーザーを集め、市場で他の分散型ソーシャルメディアプラットフォームよりも多くのユーザーを獲得している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン