世界最大の資産運用会社であるブラックロックは、欧州の顧客にブロックチェーン業界へのエクスポージャーを提供する新しい上場投資信託(ETF)を立ち上げたばかりだが、さらにメタバースに焦点を当てたETFも展開する可能性があると報じられている。

ブラックロックが9月27日に立ち上げた新しいブロックチェーンETFは、「iシェアーズ ブロックチェーン・テクノロジー UCITS ETF(BLKC)」というものだ。

ブラックロックは、保有資産の75%がマイニング事業者や取引所などのブロックチェーン企業で、残りの25%がブロックチェーンのエコシステムをサポートする企業であるという。

このファンドは、保有する全50銘柄のうち35銘柄のグローバル企業が含まれており、法定通貨やデリバティブも含まれているが、仮想通貨には直接投資していない。

BLKCは、ブラックロックのデジタル資産分野への一連の動きの最新版のものだ。直近では8月11日に現物型のビットコイン信託を立ち上げている

Finextraの9月29日付レポートの中で、ブラックロックのテーマ別・セクター別ETFのプロダクトストラテジスト、オマール・ムフティ氏は、このETFが「新興ブロックチェーンエコシステムの発展をリードするグローバル企業と関わる機会を顧客に与える」と述べ、次のように付け加えた。

「デジタルアセットとブロックチェーン技術は、ユースケースの範囲、規模、複雑さが発展するにつれて、我々のクライアントにとってますます重要な存在になると考えている」

ファンドの保有銘柄上位は、コインベース(13.20%)、フィンテック企業ブロック(11.40%)、仮想通貨マイニング企業マラソン・デジタル・ホールディングス(11.13%)とライオットブロックチェーン(10.50%)などがある。

しかし、9月29日のブルームバーグの報道によると、ブラックロックはメタバースに焦点を当てた別のETF「iシェアーズ・フューチャー・メタバース・テック・アンド・コミュニケーションズETF」を開発中である可能性があるとのことだ。

報道によると、「バーチャル・プラットフォーム、ソーシャルメディア、ゲーム、デジタル資産、拡張現実などと結びついた製品やサービスを持っている企業」が含まれることになるという。

8月4日にコインベースはブラックロックとの提携を発表している。この提携により、機関投資家はコインベース・プライムサービスを通じて仮想通貨にアクセスすることができるようになる。