世界最大の資産運用会社ブラックロックがスポット(現物)のビットコインETF(上場投資信託)を申請した。もし承認されれば、米国初の仮想通貨スポットETFとなる。
米証券取引委員会(SEC)に提出された書類によると、コインベース・カストディ・トラスト・カンパニーがビットコイン保有分のカストディアンを務め、ニューヨーク・メロン銀行が法定通貨をカストディする。ブラックロックの「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト」は、商品ベースの信託株式として取引される。
6月15日に提出された申請書には「株式は、ビットコインへの直接投資に伴う複雑さや運用上の負担を解消するように設計されている」と書かれている。ビットコインの価格は、CFベンチマークス・インデックスを使用して、通常の市場取引中に「少なくとも」15秒ごとに更新される。
文書には、過去に承認されたスポット取引商品や通貨市場の取引商品は「一般的に規制されておらず、委員会は過去に信託株式を承認する根拠として、先物市場に依存していた」と記載されている。したがって、「規制された市場の重要な規模のテストは、スポットビットコイン市場が規制されている必要はなく、委員会がこの提案を承認するためには必要ではない」とのことだ。
これまでに、SECはスポットビットコインETFを承認していない。グレイスケールは、SECがスポットビットコインETFの申請を却下した後、SECの決定に異議を唱えるために裁判所に提訴している。
キャシー・ウッド氏率いるARKインベストと欧州の投資会社21シェアーズも、スポットビットコインETFの承認を求めており、4月に3回目の申請を行った。世界初のスポットビットコインETFは、2021年初めに設立されたカナダのパーパス・ビットコインETFである。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン