ビットコインの100倍レバレッジで有名な仮想通貨取引所ビットメックスのアーサー・ヘイズCEOは、中国の人民元安が進行するにつれてビットコインの「壮大な」強気相場が再び始まる可能性があると述べた。

ヘイズ氏は、FRB(連邦準備制度理事会)とPBOC(中国人民銀行)がバランスシート拡大を続けることにコミットしており、それがビットコインのプラス材料になるという従来の見方を改めて主張。ただとりわけ今回は「米国人より政府のことを信用していない」中国に焦点を当て、人民元安とビットコインの関係について分析した。

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PBOCは2017年初頭より人民元の安定化を図ってきたが、ヘイズ氏は最近の米中貿易戦争がこの方針を変えてしまったと指摘。「2008年の頃と同じようにマネーを印刷する状態になってしまっている」と述べ、「金融引き締めをしてGDP成長率を遅くするか、人民元の切り下げに踏み切るか」になるだろうと予想した。

ヘイズ氏は、2015年に人民元安が進んだ時、ビットコインのパフォーマンスも良かったと指摘した。

(出典:BitMex「ビットコイン/ドル(赤)ドル/人民元(青)」)

ヘイズ氏によると、当時とは異なり中国本土で大手取引所がビットコイン/人民元の取引を提供していないものの、中国市場のビットコインに対する影響力がなくなったわけではないと解説。OTC(店頭)取引は活況であり、政治的に許容される方法で買い手と売り手を中国で引き合わせている」と述べた。

その上でヘイズ氏は、ドル/人民元が7を超えたら、一般の中国人投資家はビットコインと他の仮想通貨に殺到するだろうと予想した。