世界最大のマイニング企業ビットメインで取締役会の大幅な改造が行われ、共同創業者であるジハン・ウー氏が取締役から降格したことが明らかになった。中国メディアのSanyan Blockchainが13日に報じた。仮想通貨ビットコインキャッシュ(BCH)強気派であるウー氏の影響力が小さくなることで、BCHを大量保有するビットメインの方針に変更があるのか注目だ。

記事によるとウー氏は、取締役から監督者(Supervisor)に降格。「投票権を失い、ビットメインの会社としての意思決定に参加できなくなる」という。ウー氏は、現在ビットメイン株の20.25%を所有しているとされる。降格の理由は明らかになっていない。

またウー氏は、ビットコインキャッシュの熱烈な支持者としても知られる。15日にハードフォーク(分岐)が予定されているビットコインキャッシュをめぐってウー氏は、ビットコインABCを支持。「ビットコイン伝道師」ロジャー・バー氏とともに、ビットコインSVを支持する自称サトシ・ナカモトのクレイグ・ライト氏と激しく対立している。

ビットメインは、今年6月30日時点でビットコインキャッシュ(BCH)を全体の流通量の6%にあたる100万枚(約642億円)保有していると言われている。ハードフォークまで2日を切る中、ビットコインキャッシュ強気派であるウー氏がビットメインの意思決定に関与できなくなることが、何を意味するのか注視する必要がありそうだ。

IPO申請書類の数字に疑問符

13日付のフィナンシャル・タイムズによるとビットメインは9月30日に発表したIPO(新規株式公開)関連の書類の中で、以前よりかなり低い額の純利益を報告していた。記事によると、IPO関連資料の中でビットメインは2017年の純利益が7億104万ドルと報告したものの、8月のIPO前の資金調達ラウンドでは11億ドル、6月時点では12億5000万ドルと計上していたという。

毎回異なる純利益を報告していることについて、フィナンシャル・タイムズが取材した投資家は、「マネジメント層が資本市場とどのようにコミュニケーションを取っていいかわかっていないことを示している」と話した。

 

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