仮想通貨テザーの疑惑の渦中にある仮想通貨取引所ビットフィネックス(Bitfinex)の株主とされる中国人投資家・趙東(ジャオ・ドン)氏が15日午後5時頃、同取引所のCFOとされる人物とのチャットの記録を公開し、ビットフィネックスにおける入出金処理が滞りなく行われていることを強調した。

仮想通貨取引所ビットフィネックス(Bitfinex)の株主と取引所担当者とのやり取り

チャットのやり取りによると、ビットフィネックス社の最高財務責任者のジャンカルロ・デヴァシーニ氏は、現在再燃している同取引所やテザーにまつわる疑惑を「FUD」と一蹴。「この1週間、(テザーの入出金について)皆に一切問題がないことを伝えてはいるものの、何度も聞きに来る状態だ。出金量が多いのでスピードは遅くなっているが、スムーズに出金でてきている状態だ。」「市場というのは、愚かな人間から賢明な人間にお金が流れる仕組みだ。もし人々がそんな噂(FUD)を信じるほど騙されやすいなら、愚かな人間の部類に属すということだ」などと述べている。

れに先立ち、趙氏は同日午後2時半頃にも自身のSNSでテザーを弁護する発言をしている。

皆、テザー(USDT)がどうなったかもう私に聞きにこないでほしい。ビットフィネックス社自身の説明によるとUSDTは問題ないということだ。もちろん私自身がビットフィネックス(の発言)を保証することはできないが、ビットフィネックスをどちらかというと信じている。

ビットフィネックスやその株主がこのような非公式チャネルでのやりとりを公開する意図は不明。中国で人気の高い趙氏が火消に動くことで、中国人投資家の懸念を払しょくする狙いがあるのかもしれない。