10月19日、ビットコインの供給量が1800万BTCを超えた。全ての供給量が2100万BTCであることから、残り300万BTCへのカウントダウンが始まった

しかし、コインメトリックスが今月19日に出したレポートによると、厳密に言えば、先月19日(60万ブロック)時点で「生きた」ビットコインの供給量は1650万BTCより少ない。背景には、長い間動いていない「ゾンビ・コイン」が150万BTC(約1兆1800億円)の存在がある。

コインメトリックスは、「おそらく失われたコイン」、「失われたと推定されるコイン」、「盗まれたコイン」にカテゴリーをわけ、2番目の「失われたと推定されるコイン」の中でゾンビコインの存在を指摘。ゾンビコインを2010年7月を後に一度も触れられていないコインと定義し、60万ブロック時点で149万6907.88BTCもあると計測した。

(出典:Coin Metrics「ゾンビコイン」)

ゾンビコインの半数以上にあたる100万BTCは、ビットコイン創設者であるサトシ・ナカモトが持ってるという見積もりも出ている。

ゾンビコインは、仮想通貨アナリストの間ではクジラ(大口投資家)が持つ仮想通貨の一部とも考えられ、不透明な売り圧力要因として恐れられている

このほかコインメトリックスは、「失われたと推定されるコイン」に”偽のアドレス”や”バグ”をあげたほか、「おそらく失われたコイン」として”最初の(ジェネシス)コイン”や”請求されていない報酬”などの存在を指摘した。しかし、ゾンビコインに比べてはるかに僅かな額にとどまっている。

ちなみに「生きた」ビットコインの供給量から「盗まれたコイン」を差し引いて出された「流動的な」ビットコインの供給量は、約1630万BTCとなっている。

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