2月28日の仮想通貨ビットコイン(BTC)は、8700ドル台でほぼ横ばいで動いている。年初から続いていたビットコインの強気相場は終わってしまったのか?仮想通貨データ分析会社のグラスノードは、ニュースレターの中で、まだビットコイン強気相場は終わっていないと結論づけた。

(出典:Coin360 日本時間2月28日17時35分時点)

ビットコインのサポート 8200~8500ドル

今週のビットコイン急落はビットコインのオンチェーン上での活動鈍化と時を同じくして起きた。1週間前と比べて、ビットコインの取引量は18%以上のマイナス、取引数は2%以上のマイナス、さらにアクティブアドレス数は4%以上のマイナスだった。

(出典:Grassnode 「ビットコインのオンチェーン活動」)

ただ、グラスノードによると、ビットコイン価格が下落する一方でオンチェーンでの活動鈍化は止まった。オンチェーン活動が増えるに従って今後数週間で相場が回復するかもしれないと予想した。

ちなみにグラスノードによると、現在のサポートレベルのコンセンサスは8200ドル~8500ドル。ただ、もし8000ドルを下回ることがあれば、さらなる激しい下落も考えられるという。背景にあるのは新型コロナウイルス 。伝統的な金融市場も仮想通貨市場も、ファンダメンタルズは良いのであるが、危機的状況を持ちこたえられるだけの強気材料となれるかどうかが注目だという。

ビットコイン 5年以内に10万ドル?

カペリオール・インベストメンツのチャールズ・エドワーズ氏によると、ビットコインは5年以内に10万ドルに到達する。

彼が根拠にしているのは、ビットコインのエネルギー価値(Energy Value)と呼ばれるモデル。「エネルギー価値」は、ビットコインの本質的な価値はエネルギー使用量によって決まるという仮説に基づいている。ビットコインのハッシュレートの成長率とマイニング機器の効率性を考慮に入れて、過去10年間のビットコインの動きの80%を説明しようとする試みだ。

エドワーズ氏によると、ハッシュレートの上昇率は年率で現在の135%から2025年の20%まで低下する。また、マイニングハードウェアの効率性は過去数年間で大幅に改善しているものの、改善のスピードは鈍っており、2015年の400%以上から去年は50%まで低下。2026年には16%まで低下する見込みだという。

昨年12月にエドワーズ氏は、エネルギー価値のパーセンテージとしてのビットコイン価格を算出。過去の強気相場の前には、パーセンテージが50%~−50%の間で振り子のように触れる現象が起きていたとし、2019年もその傾向が見られると分析していた。

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