1月3日でビットコインは8回目の誕生日を迎える。3年ぶりの高値更新、1,500万ウォレットの流通、そしてオンチェーン、オフチェーンの様々なスケーリング・ソリューションの導入などを含め、過去12ヶ月、ビットコインはいくつかのマイルストーン的出来事を迎えている。

 

1,000ドルの突破

 

2017年初日の取引では、ビットコインは1,000ドルを突破するというマイルストーン的出来事を迎え、過去三年で初めて1,020ドルを突破している。また、史上最高価格である1,160ドル突破も近いと、Vinny Lingham氏などの多くの専門家が、2017年のビットコインの価格動向について予測している。

昨今のビットコインの価格高騰に関しては、寄与した多くの要因が存在する一方、アナリストたちは、3つの最も重要なファクターを取り上げている。1つめはグローバル経済の不安定化、2つめはFRBの利上げと一部の通貨の切り下げ、そして3つめはビットコイン需要の増加と、供給の減少だ。

CNBCのブライアン・ケリー氏など、評価の高いアナリストたちは、インドやベネズエラにおける経済危機がビットコイン価格高騰の主要な要因であるとして強調する一方、伝統的な金融の領域の外に代替的解決方法を求める人が増え始めている点も指摘している。

2015年の早期に1,000ドルを超えると既に予想していたLingham氏は、現在のトレンドを基に、ビットコインは今年の終わりまでには二倍から三倍に価格が跳ね上がる可能性が高いと語っている

 

「USD/BTCのペアで見れば、2017年の終わり頃には二倍から三倍にまで価格が跳ね上がるだろうと私は見ています。これは、他の通貨ペアで考えれば、4倍から7倍になる計算ですが、公正を期すならば、ベンチマークとしてUSD/BTCのペアで考えるべきだと思います」

 

ビットコイン・ウォレットの生成

 

Blockchain.infoは今日のビットコイン市場における最も人気且つ最大のビットコイン・ウォレットのサービス・プロバイダーだ。同社は今年の初め、ウォレットの利用者が1,100万人を超えるというマイルストーン的出来事を迎えている。

2016年の初め、Blockchainのウォレット数は、550万ウォレットに満たない程度のものだったが、その後12ヶ月の間にその数は倍以上に増え、同社における需要もビットコインの需要も、そのユーザーベースにおいて加速的に増加していることがわかる。

Coinbaseもまた、大手のビットコイン取引所でありウォレット・サービスのプロバイダーだが、顧客は520万人を超え、ウォレットの数だけ見れば、Blockchainのそれに差し迫っている。したがって、Mtceliumなどの数10万ウォレットを提供している他の人気のサービス・プロバイダーを考慮すれば、流通しているビットコイン・ウォレットのトータルの数は1.500万を超えている計算になる。

 

Chainのスケーリング・ソリューション

 

2016年もまた、積極的にビットコイン開発が行われた年だった。2.1倍のキャパシティをブロックチェーンのブロックごとに提供することが期待されている革新的なSegWitなどのオンチェーンによるスケーリング・メソッドがその1つだ。

他にもプライバシーやスケーリング問題に焦点を当てたTumbleBitやLightningなどのソリューションが導入され、ユーザーは即座に匿名決済が行えるようになると期待されている。

例えば、Lightning Networkは、ソーシャルメディアや、コンテンツのシェアリング・プラットフォームなどの様々なアプリケーションを利用して、即座に少額決済を行えるようになるとして期待されるソリューションである。