14日夕方以降、ビットコインキャッシュ (BCH/USD, Bitfinex)の価格が急落している。15時前後までは530ドル台で推移していたが16時過ぎから下落が始まり、18時過ぎから大きな陰線をつけて14日19時50分現在は490ドル前後推移している。今回の急落に何があったのか。
(引用元:Tradingview BTC/USD,1時間足,Bitfinex)
今回のビットコインキャッシュ(BCH)急落の材料は?
ビットコインキャッシュ (BCH)の急落の理由として、
- ビットメイン共同創業者のジハン・ウー氏が取締役から降格したとの報道が広がった事
- 仮想通貨取引所ポロニエックスが8日から行なっている「プレフォークトレーディング(ハードフォーク前に分裂する予定の通貨を取引できる先物の仕組み)」上で、14日に一時ビットコインSVの価格がビットコインABCの価格を上回った事
- 大手仮想通貨取引所のOKExが14日に、ビットコインキャッシュ(BCH)の先物契約を停止し、早期清算を実施すると発表した事
の3つが関係しているとの見方が出ている。
中国メディアのSanyan Blockchainが13日に報じたところによると、世界最大のマイニング企業ビットメインで取締役会の大幅な改造が行われ、共同創業者であるジハン・ウーが取締役から降格した事が明らかになった。同氏はビットコインキャッシュの熱烈な支持者として知られる他、ビットコインABCを支持している。ビットコインキャッシュ強気派である同氏がビットメインの意思決定に関与できなくなる事が何を示唆しているのか、様々な憶測を呼んでいる。
仮想通貨取引所のポロニエックスは今月8日からフォーク前のトレーディング「プレフォークトレーディング」を実施し、ビットコインキャッシュSVとビットコインキャッシュABC、の価格を表示している。14日、ビットコインSVの価格がビットコインABCを一時的に上回った。価格を上回った状況を仮想通貨コメンテーターのWhalePanda氏がツイートしている。
記事執筆時点では、BCHABCの価格が再び、BCHSVを上回っている。現在はBCHSVが0.03550007BTC、BCHABCが0.04176169となっている。
ビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークを巡り、ビットコインABCとビットコインSVがアップグレードを巡り対立。クレイグ・ライト氏が主導するビットコインSVがハッシュレートで優勢な状況が続いている。価格の逆転もビットコインSV側の優位な状況を反映したものとみられる。
Coin Danceのデータによれば、ライト氏に近いとされるマイニングプール3社(Coingeek、SVプール、BMGプール)のハッシュレートは現時点で72.22%。ハッシュレートは、ビットコインキャッシュを採掘するための計算力の総量だ。51%以上のハッシュレートをコントロールすれば、ライト氏側がビットコインキャッシュのブロックチェーンでどのブロックを承認させるか決定権を持つことになる。
また大手仮想通貨取引所のOKExは14日にBCH先物契約を停止し、清算を実施すると発表した。日本時間の14日午後5時5分に取引を停止し、同午後6時に清算した。
OKExは発表の中で「差し迫ったビットコインキャッシュのハードフォークと不確実性の高さから、BCHマーケットのボラティリティが非常に高くなっている」とし、「短期的なボラティリティや相場操縦の可能性による、投資家の損失を回避するためだ」と、今回の措置について説明している。
【訂正】530円とあったのは530ドルと訂正し、記事を更新しました。(14日23時20分)
コインテレグラフのLINE@アカウントが誕生!
毎日の仮想通貨まとめニュースの他、注目動画コンテンツの配信を予定しております。
こちらからご登録お願いします!