9日の仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)は午前9時ごろに突如9800ドルを超えて上昇したものの、直後に急落し足元では9700ドル付近を推移している。なかなか1万ドルを超えられない動きを見せている中で強気相場だった昨年6月以来の下降トレンドラインが破られたことが指摘されている。

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(出典:Coin360 6月9日午前11時15分)

今回の急騰急落で、仮想通貨取引所ビットメックスでは1時間で1500万ドルの清算を記録した。ビットコインは最近は大きな変動を見せており、先週も10400ドルまでの急激な上昇後に一気に下落した際には2億ドル以上のポジションが清算された。

短期的に価格が押し上げられないビットコインだが、仮想通貨アナリストのCryptoBirbは13800ドルの高値を記録した2019年6月から引かれた下降トレンドラインを、月間のろうそく足が上回ったことを指摘。強気の指標を示唆している。

既報の通り、今後の上昇トレンドを示す要員として取引所からビットコインの流出が増加していることやマイナー収益のサポートが必要なこと、そしてガチホ勢、いわゆる長期保有の投資家が増加していることなどのファンダメンタルズから上昇トレンドになるのではないかとの声がある。

ブルームバーグは売りシグナルを指摘

一方で、ブルームバーグは9日、ビットコインが短期的には売り優勢になっていることを指摘した。ブルームバーグは相場動向を反映するインディケーター「DVAN Buying and Selling Pressure Indicator」から5月下旬以来初めてトレンドラインを一時的に下回ったことから売りを形成する兆候を示していると分析。9500ドルのサポートを試す展開になるだろうと予測している。

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(出典:Bloomberg)