米連邦準備制度理事会(FRB)の影響によって金(ゴールド)の大量売却が誘発され、ビットコインは38000ドルのサポートを試している。

BTC/USD 1-hour candle chart (Bitstamp). Source: TradingView

ビットコインは金の二の舞にならず

コインテレグラフマーケットとトレーディングビューのデータによると、ビットコイン価格は39000ドルを回復できずにいる。

16日のFOMC(米連邦公開市場委員会)でゼロ金利政策を解除する方針を示していたことで、ビットコイン上昇の重しとなり、仮想通貨市場全体にネガティブな影響を与えている。

記事執筆時点では38900ドルがレジスタンスなっているが、すぐ近くにはタイトなサポートが残っている。バイナンスのデータによると、37000ドル以上に大量のビッド(売り)が並んでいる。

BTC/USD buy and sell orders on Binance as of June 17. Source: Material Indicators/ Twitter

ただし、現在は損失が目立つのは金で、FRBのインフレメッセージを受けて、6週間ぶりの低水準に沈んだ。

ドルは大きく上昇したが、金利上昇の予測と量的緩和の縮小開始は貴金属の価格に大きな影響を与えたようだ。

記事執筆時点でXAU/USDは1800ドル以下で取引されており、過去24時間で約100ドルの損失を出している。

XAU/USD 1-hour candle chart. Source: TradingView

シフ氏は金に固執

ビットコインと金は、多くの主要な投資家が推奨するポートフォリオの一部となっている。先週は、ポール・チューダー・ジョーンズ氏が、ビットコインと金の配分をそれぞれ5%にすることが現在の自分の「希望」であると大手メディアに語った。

それにもかかわらず、金強気派はまだ金に固執している。ビットコイン懐疑派で金支持者として知られるピーター・シフ氏は、FRBがマクロ経済の力を誤解していると非難した

「悪いインフレ(bad inflation)から恐ろしいインフレ(horrible inflation)へと移行しているのに、FRBは何が起こっているのか全く気付いていない」

チューダー・ジョーンズ氏に向けて、シフ氏は、これまでと同様にビットコインではなく金に投資すべきという古臭い警告を告げている

「パウエルが記者会見で行った極めてハト派的な発言と、ポール・チューダー・ジョーンズの最近の発言に基づいて、今すぐ『インフレ・トレードにオールイン』すべきだ」 とツイートし、次のように続けた。

「パーティにようこそ、ポール。 でも、ビットコインを売るまでは、本当の意味でのオールインにはならないよ」