ビットコイン(BTC)価格が1月22日に2万8950ドルの安値まで下落したのは、マイナーによる大量のBTC売却による可能性がある。

オンチェーンモニタリングを手掛けるCryptoQuantのデータによると、過去数日間にわたり、マイニングプールからの大量の流出がみられた。これは仮想通貨がこの1週間で20%下落したのと一致している。

F2Poolからの流出は1万BTCに

1月15日以降、ハッシュレート全体の約15%を占める最大のマイニングプールであるF2Poolからのビットコイン流出が増加した。1月17日までに、1日の流出額は1万BTC(約3億1300万ドル)に達し、これが3日間続いた。

F2Poolからのビットコイン流出は、必ずしもマイナーが公開市場でBTCを売却したことを意味するわけではなく、単に元のウォレットからマイニングしたBTCを移動させたことを意味する。

F2Pool BTC outflows daily chart. Source: CryptoQuant

プール側の動機に関係なく、これは今週のビットコインの突然の値下げの説明をの新しい説になりそうだ。これまでは、ステーブルコインのテザー(USDT)を巡る論争や、ドル高といった説明が、BTC下落の原因として議論されていた。

一方、取引所におけるビットコイン残高は、2019年夏以降の下落トレンドとは対照的に、1月を通して一手に保たれている。

Exchange Bitcoin reserves chart. Source: CryptoQuant

グレースケールは大規模な買い

F2Poolのコインが市場で売却されたとした場合、その購入者がビットコインをかなり迅速に引き上げた可能性がある。

デジタル資産運用のグレイスケールは今週、運用資産額が大きく増加させている。これは、BTCがより深く調整するのを回避するのに役立った可能性がある。

Grayscale BTC holdings. Source: Bybt.com

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン