ビットコイン(BTC)は、オーバーナイトの売りによって市場が1月の安値にますます近づき、更なる下落が予想されている。

BTC/USD 1-hour candle chart (Bitstamp). Source: TradingView

BTCは34,400ドルの安値を推移

コインテレグラフ・マーケッツ・プロとトレーディングビューのデータでは、BTC/USDはビットスタンプで34,200ドルまで落ち込んだ。

ビットコイン価格は36,000ドル付近で一時的にサポートされたが、週末の薄い流動性がボラティリティを高めると、下落に向かった。

しかし、株式市場の波乱から、市場心理はより深い引き下げを予想していたため、ビットコインの清算自体は限定的だったと言える。

オンチェーンモニタリングリソースのコイングラスのデータは、ビットコインとイーサ(ETH)の両方で24時間の清算が約8000万ドルで実行されたことを示した。

Crypto liquidations chart. Source: Coinglass

ツイッターの人気コメンテーターであるCredible Crypto氏は、短期的に29000ドルまで下がることを想定している。

仮想通貨取引所ビットフィネックスのクジラ(大口投資家)が約3万ドルの入札を行った価格帯が近づいており、無視できないからだ。

5月8日の下げの勢いは、ブロックチェーンプロトコルのテラ社のトラブルのニュースに伴うものだった。米ドルのステーブルコインであるテラUSD(UST)を支えるために無制限にBTCを購入することを約束した同社は、市場参加者が約3億ドル相当のUSTを大量に売却したため、初めて大きな試練を経験した。

混乱は最小限にとどまったものの、USTは一時的にドルペッグが最大0.8%侵食された。

ブラジルの暗号ビジネスフォーラムGEMMAの法務担当者であるカタノ・マンフリニ氏は、「今日のテラ・ルナ・USTへの攻撃は意図的かつ組織的なものだった」と、この出来事に対して反応した。

「一人のプレイヤーがカーブとバイナンスで2億8500万USTを大量に投売りし、その後ルナで大量のショートと何百ものツイッター投稿が行われた。純粋な自作自演だ。プロジェクトは誰かを悩ませている。正しい道を歩むために!」

ただ、テラの共同創業者ド・クウォン氏は、冷静な態度を崩していない。

しかしクウォン氏の言葉とは裏腹に、コインマーケットキャップのデータによると、記事執筆時点でUSTは目標の1ドルを約0.5%下回って取引されている。

さらにコインテレグラフの寄稿者マイケル・ヴァン・デ・ポッペ氏は、このイベントが「市場を煽っていない」とはしながらも「FUD」だと指摘した。