ビットコイン(BTC)は3月2日、米国のドナルド・トランプ大統領が仮想通貨の戦略的準備金について改めて強調したことを受け、9万3000ドルに迫った。

BTC/USD 1-day chart. Source: Cointelegraph/TradingView

トランプ大統領「ビットコインとイーサリアムも大好きだ!」

Cointelegraph Markets ProとTradingViewのデータによると、BTC/USDは週末の珍しいボラティリティの中で8%上昇した。

トランプ大統領がTruth Socialへの投稿で、BTC、イーサリアム(ETH)、複数のアルトコインを含む仮想通貨準備金に言及したことで、仮想通貨市場は週末の終盤に向けて急騰した。

当初はXRP、ソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)のみが言及されていたが、その後の投稿で追加のトークンを含める計画が示された。

「そして当然のことながら、BTCとETHは他の価値ある仮想通貨とともに準備金の中心となる」とし、以下のように投稿した。

「ビットコインとイーサリアムも大好きだ!」

Source: Truth Social

週末の流動性低下が市場全体の急上昇を後押しし、BTC/USDはBitstampで9万2000ドル近くに達した。

仮想通貨トレーダーでありアナリスト、起業家でもあるミハエル・ヴァン・デ・ポッペ氏はXで「市場の変化は誰も予想していないときに起こる。」と指摘し、次のように続けた。

「前回の暴落は、おそらくBTCとETHの大規模なポジションを仕込むための史上最大の操作だった。底値はついた。アルトコインの安値も確定だ。最後のイージーサイクルが始まった。」

Source: Lookonchain/X

今回の急騰により、ビットコインはわずか2日前に記録した7万8000ドル付近の数カ月ぶりの安値から、17%の上昇を達成した。

ボラティリティの影響で、XRPの完全希薄化時価総額(FDV)がETHを一時的に上回る場面もあった。

トレーディング情報サイト「The Kobeissi Letter」はこの動きを受け、「仮想通貨市場が待ち望んでいたものだ」とコメントしている。

9万3500ドルの回復が依然として鍵

人気トレーダーでアナリストのRekt Capital氏は、7万8000ドルへの急落を「下振れの逸脱(ダウンサイド・デビエーション)」と分析した。

コインテレグラフが報じたように、過去のビットコイン強気相場でもこのような価格の逸脱が確認されている。

Rekt Capital氏は最新の分析で次のように指摘している。

「ビットコインはほぼすべての下振れ逸脱を回復した。価格が9万3500ドルの再蓄積レンジ下限を週足で上回ることが、レンジの回復に必要だ。そして現在、ビットコインはその目標までわずか+2%の位置にある。」

BTC/USD 1-week chart. Source: Rekt Capital/X