ビットコインはめずしく安定した動きで1週間のスタートを切った。ただ、ビットコインは調整局面を迎えているという見方も出ている。

Market visualization

(出典: Coin360

「買われ過ぎ」への懸念も

執筆時点(7月22日18時)までの24時間でビットコインはほとんど動きを見せなかった。ここ数週間で激しかったボラティリティ(変動幅)はなりを潜め、レンジ相場が続いている。

Bitcoin 7-day price chart

(出典:Coin360「ビットコイン価格(7日間)」)

先週のビットコインの最高値は1万1060ドルで最安値は9125ドルだった。背景にあるのは、規制の不透明感だ。先週、米議会ではフェイスブックの仮想通貨リブラに関する公聴会が開催されたが、その影響をマーケットがまだ織り込みきれていない面もあるのかもしれない。

リブラ公聴会では「犯罪に使われやすい仮想通貨」という意見が多く見られた。ただ、ビットコインや仮想通貨が話題になること自体が業界にとってポジティブという見方も出ていた。

一方、テクニカルアナリストからは、ビットコインは調整局面を迎えているという見方が相次いだ。

金(ゴールド)トレーダーのフロリアン・グラムス氏は、横ばいが続くか、7000ドル付近まで急落する可能性があると予想した。

「今週のチャートは、間違いなく買われ過ぎであることを示している。クールダウンが必要だ。しかし、6000ドルより上か9000ドルより上では強気派の勢力が強い状態だ」

また、ブルームバーグTVに出演したマクロ・リスク・アドバイザーズのジョン・コロヴォス氏は、「典型的なABC調整のジグザグが見られ、9000ドル付近がサポートになる」と指摘。ここで安定する可能性もあるが、「上昇が始まるまでにもう少し下落する可能性もある」とし、「8500ドル〜9000ドルでビットコインが安定するのを待った方が良い」と述べた。

アルトコインも横ばい

アルトコインもビットコインの横ばいの動きを真似ているようだ。

時価総額が1位のアルトコインであるイーサリアム(ETH)は、0.65%下落。225ドルで推移している。200ドルのサポートは上回っている。

Ether 7-day price chart

(出典: Coin360「イーサリアム/米ドル(7日間)」)

一部のアルトコインは若干の上昇。バイナンスコイン(BNB)とEOSはそれぞれ1.4%、1.7%のプラスだった。ライトコインは0.45%上昇した。

トップ20で一番パフォーマンスが悪かったのはビットコインSVだ。4.15%下落している。

仮想通貨市場全体の時価総額は、2903億ドル。ビットコインはその内の65.2%を占めている。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版