強気派は、ビットコイン(BTC)価格を9月1日以来みられなかった12,000ドルのレベルをわずかに上回るまで引き上げた。

この動きは、19日に11,822ドルへの急騰に続いて発生し、強気派が12,038ドルまで押し上げるのに十分な勢いを提供した。

BTC先物の取引高. 出典: Digital Assets Data

月曜から火曜にかけて、ビットコイン先物取引所では取引高が急増し、今週初めにはシカゴマーカンタイル取引所(CME)では、機関投資家が保有するビットコインのロングポジションが過去最高を記録した

また今週初めには、米議会で民主党と共和党の議員の間で景気刺激策を巡る議論が壁にぶつかり、これを受け株式市場は大きく値を下げることになった。ただ、幸いなことに、市場を閉じるまでに、ダウやS&P500、ナスダックはわずかに上昇して1日を締めくくった。米議会下院のナンシー・ペロシ議長は、議会とホワイトハウスの間での議論については「楽観的だ」だと述べたことで、ダウは100ポイント回復していた。

ビットコインの最近の値動きは株式市場の動きからはかなり外れており、仮想通貨コミュニティの一部アナリストは「デカップリング」を主張している。ただ、これを判断するにはまだ時期尚早なようだ。

BTC価格とS&P 500 (3 months). 出典: Skew

株式市場とビットコイン価格のデカップリングに関係なく、ビットコインは2020年でトップのパフォーマンスを持つ資産であり、現在は年初来で65.4%上昇となっている。

2020のマクロアセットのリターン 出典: Skew

ビットコインは1万2000ドルをサポートに反転できるか

BTC/USDTデイリーチャート. 出典: TradingView

12,038ドルの高値は、9月1日の前回の高値からわずか10ドル離れているだけだ。9月1日の時は数日間で18.5%の急落を記録した。当然のことながら、トレーダーは、このレジスタンスで急激な売りが続いた考慮すると、BTC価格が12,000ドル近くで推移するかどうかについて、様々な考えを表明している。

値動きについて、主要なレジスタンスを突破したとなった場合、利益確定の動きが出てくるものだ。これにより、通常は価格が下がり、上昇チャネルのトレンドラインや11,900ドルのような以前のレジスタンスをテストすることになる。これにより、サポートとしてのレベルを確認することになり、買い手が十分に強気であるかを判断することになる。

BTC/USDT4時間足チャート  出典: TradingView

4時間足の時間枠では、投資家が利益を確定させ、BTC価格が11,850ドルまで下落したときに、これが発生したことがわかる。

記事執筆時点では、BTCは約11,940ドルで取引されており、12,000ドルを再び確保しようとしているのは前向きな兆候だ。

ここ最近では12,000ドルの重要性、そしてレジスタンスを突破する試みが複数回にわたって失敗したことを考えると、弱気派のトレーダーが11,900~12,000ドルでショートポジションを開く動機となるだろう。これにより、12,000ドルからの売りが繰り返される可能性がある。

ビットコイン価格が20MA(11,600ドル)および11,500~11,400ドルがサポートとなっている。BTC価格が上昇チャネルの正中線を下回った場合、11,200ドルと10,900ドルが次のサポートとなる。

今後数日で、11,950ドルから11,800ドルのゾーンでの保ち合いの展開は、強気のフラッグもしくはペナントの形成につながる可能性がある。トレーダーは1時間足や4時間足の時間枠でのチャートと取引高に注意する必要があるだろう。

12,038ドルの高値を取り戻し、レジスタンスをサポートに反転させた場合、ビットコイン価格は2020年の高値を更新する道に戻ることになるだろう。

 

ここに表示された見解および意見は、著者のものであり、必ずしもコインテレグラフの見解を反映するものではありません。すべての投資とトレーディングにはリスクが伴うため、意思決定の際に独自の調査を実施する必要があります。