主なポイント:

・ビットコインは11月に初めて11万ドルを突破したが、トレーダーの間では週末の上昇が反転するとの見方が広がっている。
・コインベースでの売り圧力は、大口投資家によるBTCの分配再開と一致。
・強気派は依然として11万1200ドル以上の水準を回復できていない。

ビットコイン(BTC)は日曜日の週次終値に向けて買いが入ったが、重要な回復水準の突破は果たせなかった。

BTC/USD one-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView

「日曜の上げ」を警戒するトレーダー

コインテレグラフ・マーケッツ・プロとトレーディングビューのデータによると、ビットスタンプ上でBTC価格は一時11万1129ドルの局所高値を付けた。

依然としてレンジ相場の範囲内ではあるが、この水準は主要取引所で買いが再び活発化する中での11月の新高値となった。

暗号投資家テッド・ピローズ氏はX(旧ツイッター)で「現在、バイナンスとコインベースがBTCを買い入れている」と述べた。

ピローズ氏によると、この動きは週中の傾向とは対照的だ。コインテレグラフが先に報じたように、特に米国市場では売り圧力が優勢だった。

同氏は、週末の上昇は従来金融市場(TradFi)の再開後に反転すると示唆し、「平日にも買いが入ってくれるとありがたい。日曜の上げはこれまでも結末が見えている」と述べた。

BTC/USDT one-minute chart with cumulative volume delta (CVD) data. Source: Ted Pillows/X


トレーダーのExitpump氏は、日曜の上昇が最大で11万4000ドルに達する可能性を指摘した。 「もしそうなるとしても、日曜という性質上、月曜にかけて11万3000〜11万4000ドルを試す可能性はあるが、確信は持てない」とコメントしている。

Binance BTC/USD order-book data. Source: Exitpump/X

一方、トレーダーのBitBull氏は、10月にBTC/USDが過去最高値から最大20%下落して以降、6億5000万ドル規模の送金を再開したビットコインクジラの動きを観測した。


サポート水準の回復は依然遠く

トレーダー兼アナリストのレクト・キャピタル氏は、ビットコインがトレンド転換の指標とされる21週指数平滑移動平均線(EMA)を再び上抜ける必要があると指摘した。

21週EMAは記事執筆時点で11万1230ドル付近にあり、週末の上昇の上限として機能している。

同氏は「ビットコインは21週EMA(緑)を再び取り戻すまであと少しだ。ブレイクアウト後のリテストに成功すれば、上昇基調を維持できる」と述べた。

BTC/USD one-day chart with 21-week EMA. Source: Cointelegraph/TradingView

一方ピローズ氏は、強気派が11万2000ドルを再びサポートへ転換する必要があると分析した。

オンチェーン分析プラットフォーム「クリプトクオント」の寄稿者キャス・アッベ氏は、フィボナッチ水準の観点から現在の価格動向を説明した。

「BTCは通常、38.2%フィボナッチ水準付近で底を打つ傾向がある。2023年第1四半期以降、このパターンが続いており、先月も同様の動きだった」と述べた上で、こう続けた。

「BTCはこの水準で反発した。もしこの水準を下回る月足終値となれば、強気相場は終わる可能性が高い。歴史が示す通りであれば、BTCはすでに底を打っていると考えられるだろう」

この「水準」とは、10万ドルをわずかに上回る価格帯を指している。

BTC/USD one-month chart. Source: Cas Abbe/X

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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