ビットコイン(BTC)は6月18日、重要な心理的サポートであった2万ドルを割り込んだ。

BTC/USD 1-hour candle chart (Bitstamp). Source: TradingView

BTC価格は2017年の最高値を下回る

TradingViewのデータによれば、BTC/USDは2020年12月以来で初めて2万ドルを割り込み、記事執筆時点では1万9066ドルにまで下落した。

先週に米国の消費者物価指数(CPI)で衝撃的な数字が発表された後、仮想通貨市場は売りの矢面に立たされていた。

心理的に重要な2万ドルのサポートを失ったビットコインだが、過去の半減期サイクルの最高値を下回ることはビットコインの歴史では初めてのケースだ。

仮想通貨市場を巡っては、マクロ経済全般を巡る問題に加え、仮想通貨レンディングのセルシウス、仮想通貨ヘッジファンドのスリーアローズ・キャピタル(通称3AC)の流動性問題といった材料も浮上していた。

スリーアローズの共同創業者であるスー・チュー氏は、具体的な問題に言及することなく、「関係者とコミュニケーションをとっている最中であり、解決に向けて全面的に取り組んでいる」と発言していた

今回2万ドルを突然下回ったのは、週末の取引でオーダーブックの流動性が薄く、ボラティリティが増幅されたことも影響したとみられる。

過去の弱気相場とは違う?

BTC/USDは月初2週間で37%の損失となっており、Coinglassのデータによると、2022年6月は過去最悪の月となった。

年初来からは約60%の下落となっており、昨年11月につけた史上最高値の69,000ドルからみると、70%以上の下落となっている。

過去の相場では、当時の最高値から80~84.5%の下落となった事例があり、これに基づけばBTC/USDは1万1000ドル~1万4000ドルまで下落することになる。

Bitcoin monthly price performance. Source: Coinglass.com