グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)からの数十億ドル規模の資金流出が続いているとの情報が、ビットコイン(BTC)の価格を約2ヶ月ぶりに3万9000ドル以下に引き下げた。

1月11日に現物型ビットコイン上場投資信託(ETF)への転換を成功させて以来、GBTCは34億ドル以上の資金流出を記録し、グレイスケールは仮想通貨取引所コインベース・プライムに数十億ドル分のビットコインを預け入れた。これはおそらく売却のためと思われる。

しかし、GBTCからの流出はまだ続くのではないかとの懸念がある。ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏によると、GBTCは1月23日に5億1500万ドルの資金流出を記録し、発行済み株式の13%が流出したという。ただし、最新の数字は流出のペースが鈍化している可能性を示唆しているとも指摘した。

バルチュナス氏はX(旧ツイッター)の投票で、ユーザーに「大量流出が止まるまでにどれだけの出血が続くか」と尋ねた。回答者のほぼ半数が35%から50%の間であると答えたが、バルチュナス氏と同僚のブルームバーグETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏は、流通株の約25%で終わると見積もっている。

エリック・バルチュナス氏のコミュニティ世論調査

現在グレイスケールのウェブサイトによると、流通株は6億500万株で、信託されているビットコインは53万6694.9BTCだ。一方、CC15キャピタルのデータによると、1月10日以降、GBTCからは8万2525BTCが流出している。

最近の資金流出は、仮想通貨取引所FTXが関係しているとされ、3日間の取引でFTX保有分の2230万株のうち3分の2を売却したと報じられている。FTXは依然として約800万株、約2億8100万ドル分の売却を残している。

一方、マウントゴックスからのビットコインが間もなく動き出すかもしれないとの懸念も浮上している。マウントゴックスの管財人は、ビットコインとビットコインキャッシュ(BCH)の返済に使用される仮想通貨取引所の口座を確認するための連絡をしているという。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン