ビットコイン(BTC)は、短期的に保ち合いの展開となる可能性が高まっている。過熱感を測る主要指標のひとつ「MVRV比率」が警戒ゾーンに達しており、保有者による利益確定売りが増えるとの見方が広がっている。
分析プラットフォームのサンティメントによると、ビットコインのMVRV(時価総額・実現時価総額)比率は現在+21%に達している。これは、過去1年間にビットコインを購入した平均的な投資家が十分な含み益を抱えていることを示している。
ビットコインは短期的に横ばいか
サンティメントは月曜に公開したレポートで、「極端な高水準ではないが、警戒すべき軽度の危険ゾーンにある」と指摘した。
コインマーケットキャップのデータによれば、ビットコインは現在11万5800ドルで推移しており、先週水曜に記録した史上最高値の12万4128ドルから6%ほど下落している。
過去9日間で10%上昇したものの、ビットフィネックスのアナリストは「この上昇はマクロ経済的な後押しを欠いたため、すぐに失速した」とレポートで指摘する。ビットコインが高値を付けた後に調整局面や保ち合いに入ると、ローカルトップを警戒して利益を確定する動きが強まりやすい。
「市場は現在、保ち合いフェーズに入っており、投資家は今後のマクロ経済要因を注視する姿勢を取っている」とビットフィネックスのアナリストは述べている。
注目されるマクロイベントのひとつが、9月17日に予定される米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ判断だ。CMEフェドウォッチによれば、市場参加者の約83.6%がこのタイミングでの利下げを見込んでいる。
空売りとクジラの動向に注目
コイングラスのデータによれば、現在およそ22億ドル相当のビットコインの空売りポジションが積み上がっている。価格が再び12万4128ドルの最高値に達すれば、これらが強制清算に追い込まれるリスクがある。
一方、サンティメントは「ビットコインの大口保有者(クジラ)は、今回の上昇局面で売却を行っていない」とも報告している。
「1〜10万BTCを保有するアドレスは、最高値更新後も積極的に買い増しを続けている」と同社は付け加えた。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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