ベテラントレーダーのピーター・ブラント氏によると、ビットコイン(BTC)が今週中にピークを迎えなければ、価格はこれまでにない領域へ突入する可能性があるという。

「強気相場の天井はいつ訪れてもおかしくない」とブラント氏は10月8日、コインテレグラフに語った。同氏は、過去3回のサイクルで一貫して確認されているビットコインの歴史的なサイクルパターンを指摘している。

ビットコインのサイクル分析

ブラント氏によると、ビットコイン相場には一定の周期性が見られるという。過去3回のサイクルでは、価格が底を打ってから半減期までの期間と、半減期から強気相場のピークに到達するまでの期間が、ほぼ同じ長さになってきた。

今回のサイクルではビットコインが底値を付けたのは2022年11月9日であり、半減期が訪れたのは2024年4月20日。この間は533日だった。

「4月20日に533日を足すと、ちょうど今週に当たる」とブラント氏は語り、その日付(10月5日)は、ビットコインが翌日の月曜に史上最高値12万6100ドルを更新する直前だったという。

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過去30日間のBTC価格推移 Source: CoinMarketCap

もっとも、ブラント氏は今回の相場がこの周期どおりに天井を付けるとは限らないとも強調している。

過去3回のサイクルでは、半減期後533日前後にピークを迎える傾向があったが、もし今回このリズムを超えて上昇を続ける場合、従来のパターンを覆す“例外的な上昇局面”に入る可能性もあるという。

「市場のサイクルや季節性の法則に反するトレンドは、往々にして最も劇的な動きを見せる」とブラント氏は指摘する。

同氏はまた、すべての市場サイクルが必ずしも同じ形で繰り返されるわけではないが、ビットコインはこれまでそのパターンを忠実に辿ってきたと述べる。

「いずれサイクルは変化する。だが、これまで3戦3勝の完璧なサイクルに逆らうのは軽率だ」とも語っている。

現時点での見解については「五分五分」としながらも、「強気の姿勢は維持しており、もしサイクルからの逸脱が起これば15万ドルを超えるどころか、18万5000ドルに達する可能性もある」と述べた。

4年サイクル論争が再燃

ブラント氏の発言は、ビットコインの4年サイクルが今も有効かどうかをめぐる議論が再び熱を帯びる中でのものだ。

機関投資家の参入、上場投資信託(ETF)の登場、企業による仮想通貨トレジャリー戦略の拡大などにより、サイクル構造そのものが変化している可能性も指摘されている。

仮想通貨アナリストのレクト・キャピタル氏も7月、「2020年のサイクルパターンを踏襲するなら、市場のピークは10月に訪れる」と述べ、「時間的にも価格的にも、残された余地はごくわずか」と分析した

ジェミナイでアジア太平洋地域責任者を務めるサード・アーメド氏は9月、「サイクルの本質は、人々が熱狂し、過剰にリスクを取ることにある」と指摘。「4年周期について言えば、何らかの形で今後もサイクルは続く可能性が高い」と語っている

依然として、年末にかけてビットコインが大幅上昇するとの見方は多い。

エコノミストのティモシー・ピーターソン氏は、「過去10年分のデータに基づくシミュレーションの結果、今月中にビットコインが14万ドルを超える確率は50%」と予測している

さらに、ビットメックス共同創業者アーサー・ヘイズ氏は、2025年末までにビットコインが25万ドルに到達すると予測している。

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