上昇を続けていたビットコイン(BTC)は19日、下落に転じている。米規制当局が100倍レバレッジで有名な仮想通貨取引所ビットメックスの調査をしているという報道が市場心理を冷やした可能性がある。また、テクニカル的にも今後を警戒する声も出ている。

Market visualization

(出典:Coin360

ビットメックス調査がビットコインの重しか

ビットコインは、19日に1万750ドルの高値まで上昇した後、1万ドルのサポートを目指して下落基調にある。

18日に米議会が開いたフェイスブックの仮想通貨リブラに関する公聴会では、技術レベルでリブラとビットコインの違いについて議論された。これが、仮想通貨市場の心理にとってはポジティブだったようで、ビットコインは9330ドルの安値をつけた後に急騰した。

ただ、その後もボラティリティ(変動幅)が高い状態が続いており、数分で数百ドル動いていた。

Bitcoin 7-day price chart

(出典: Coin360「ビットコイン/米ドル(7日間)」)

そんな中、米国の規制当局がビットメックスを調査するというニュースが飛び込んできた。米国居住者に対してプラットフォーム利用の禁止をする可能性が出てきたことによって、ビットコインに売り圧力がかかった形だ。

ビットコインは”デスクロス”も

また、テクニカル的にも警戒を強めるアナリストもいる。

人気トレーダーFlib Flibはコインテレグラフの取材に答え、「ビットコインが強気と言えるようになるまで、まだ多くの問題が解決されなければならない」と話した。

Flib Flibは、50日間と200日間の移動平均線がクロスしていると指摘。これが下落圧力になるはずだと警戒している。

「我々は未だに、高値切り下がり(lower high)と安値切り下がり(Lower low)を繰り返しており、上には多くのレジスタンスが待ち構えている。とりわけ今月はプラスに転じておらず、4時間足の50日間/200日間移動平均線がデスクロスをした」

一方、アルトコインは、当初のビットコイン上昇の恩恵を受けているようだ。過去24時間でほとんどの仮想通貨が若干の上昇を記録している。

イーサリアム(ETH)は、200ドルまで下がった後、過去24時間で1.4%上昇して219ドルに到達。

Ether 7-day price chart

(出典:Coin360「イーサリアム/米ドル(7日間)」)

またライトコイン、トロン、ネオはほぼ7%のプラスで推移している。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版