ビットコイン価格は26日に過去最大のオプション満期を控えて調整が見られた。当日には大きなボラティリティが予想されていたにも関わらず、何も起こらず、実際の調整はイベント前に終了していたようだ。満期日にビットコイン価格は底値となり、上昇を始めた。

59000ドルを超える上昇が続いているのは、VISAとペイパルがビットコインや仮想通貨決済に参入するという強気のニュースが後押ししているためだ。現在市場は強気サイクルの中にあり、どのような調整があっても、投資家にとっては喜ぶべき動きなのだ。

重要なサポートを保持

BTC/USDT 3-day chart. Source: TradingView

上記のチャートが示すように、49500ドルから51000ドルの重要なサポートエリアは先週テストされた。ここが維持されたため、ハイアーロウ(安値の切り上げ)が形成され、その結果、新たな上昇の勢いが生まれ、今週も続いている。

2020年9月に12000ドルを突破したのちに上昇が加速した時から、価格全体の構造は非常に強気となっている。前回の安値は42000ドルで、ここが重要なサポートだ。今回ビットコイン価格はそれほど大きな調整とはならなかったため、直近の安値である49500〜51000ドルが新たなハイアーロウとなった。

そのため、ビットコイン価格が史上最高値である61000ドル付近を上抜けた場合、73000ドルと92000ドルが次の注目点となる。

時価総額は強気

Total market capitalization cryptocurrency 3-day chart. Source: TradingView

時価総額は重要レベルであった1.5兆ドルレベルを保持した。これから、史上最高値を再テストする可能性が高まり、上昇が続くとみられる。

時価総額の次の注目レベルは2.2兆ドルで、これはフィボナッチ・エクステンションからも確認できる。

ドミナンスはクリティカルゾーンに接近

BTC Dominance 3-day chart. Source: TradingView

一方で、ビットコインのドミナンスチャートは、下落の兆候を示している。ドミナンスが60%を下回ると、50%に向かって急落することが想定されるからだ。

夏はアルトコインにとって有利になることが多いために、この可能性は低くはないだろう。2020年夏や2017年夏もビットコインのドミナンスは下落した。

多くのアルトコインのチャートがビットコインに対して強気な動きを示しているため、歴史は繰り返されるかもしれない。「アルトコインの季節」が起こるためには、ビットコイン価格が安定するか、現在のようにゆっくりと上昇の動きを示す必要がある。

今後のシナリオ

BTC 4-hour chart. Source: Tradingview

ビットコインの4時間足は、最近の底値である50000ドル以降、明確な上昇トレンドを示している。

この反発の中で、いくつかの重要なサポートが確立されつつある。

現在保持すべき重要なレベルは56000ドルだ。この領域がサポートされている限り、市場はさらに上昇するだろう。これが実現すれば史上最高値を更新し、73000ドルも視野に入ってくる。

上昇局面に向かうために、ブレイクすべき重要な領域は赤枠(59000〜60000ドル)で示した通りだ。ビットコインが史上最高値を更新したとしても、アルトコインはこれに追随していくだろう。

ここで述べられている見解や意見は、筆者のものであり、コインテレグラフの見解を必ずしも反映するものではありません。あらゆる投資や取引の動きにはリスクが伴います。決断を下す際には、ご自身で調査を行う必要があります。