ビットコイン(BTC)は現在、チャート専門家が「最も信頼性の高い反転パターンのひとつ」と位置づけるテクニカル構造のブレイクアウト段階に入りつつあり、今後の価格上昇が16万ドルに達する可能性があると注目されている。
一時的に11万4000ドルまで下落の可能性も
BTC/USDの3日足および週足チャートでは、逆三尊パターンが形成されている。
マーライン・ザ・トレーダー氏によれば、11万3000ドル付近にあったネックラインのレジスタンスを突破したことで、このパターンが有効化され、少なくとも14万ドルまでの上昇が視野に入ってきたという。
一方、アナリストのトレーダー・ターディグレード氏は、週足チャートでわずかに傾斜した逆三尊パターンを提示し、より強気な見通しを示している。同氏は、この反転パターンのターゲットとして16万ドルを想定している。
ただし現在、BTCは12万3250ドル付近の過去最高値をつけた後に反落し、短期的な調整局面にある。下落幅は約5.65%で、直近の急騰による過熱感の調整と見られる。
日足のRSI(相対力指数)は70を上回っており、短期的な買われすぎシグナルが点灯していた。オンチェーンデータも、長期保有者および短期投機家の双方が利確に動いたことを示しており、これが下押し圧力の一因になった。
アナリストのハーディ氏は、ビットコインが一時的にCME先物ギャップ(11万4300ドル〜11万5600ドル)を埋めにいく展開を予想している。この価格帯は、ちょうど逆三尊のネックライン付近とも一致している。
こうしたブレイクアウト後の戻しは相場でよく見られる動きであり、過去のレジスタンスがサポートとして機能することを確認し、買いの信頼感を高める役割を果たす。
このネックラインゾーンでの反発が成功すれば、ビットコインの上昇は再び勢いを増し、14万〜16万ドルという目標に向けた動きが8月から9月にかけて展開する可能性が高まるだろう。
MVRV Zスコアは「過熱なし」
ビットコインは過去最高値圏で推移しているが、MVRV Zスコアは過去のピーク時と比較してもまだ低水準にとどまっており、過熱感がないことを示している。
MVRV Zスコアは、ビットコインの時価総額が実現時価総額からどれほど乖離しているかを示す指標であり、ネットワークに実際に投入された資本の度合いを測る手段とされている。
歴史的には、時価総額が実現時価総額を大きく上回ると、Zスコアは「レッドゾーン(過大評価領域)」に入り、これは過去の天井を形成する前兆となることが多かった。
しかし、現在のスコア水準はその「過熱ゾーン」には達しておらず、オンチェーンの観点から見ても、ビットコインの上昇余地はなお残されていると考えられる。そのため、今後16万ドルという逆三尊パターンのターゲット達成に向けて、相場が再び強気トレンドに戻る展開も十分にあり得るだろう。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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