暗号通貨が誕生してから、ビットコインウォレットの数は顕著に増え続けていて、過去二年間で急激に増加していることがわかっている。現在存在しているウォレットの量と、それが今後数年でさらに増加するだろうことから鑑みて、ビットコインウォレットによって世界の投資市場に何か変化はもたらされているのだろうか?
投資家足る者、投資によるコストを最優先に考えるものだが、ベンチャーにとって、こういったことに割くターンアラウンドタイムこそが投資するかどうかを決める重要なファクターだ。
ビットコインのピアツーピア(P2P)の特性と、仲介者の不在により、暗号通貨はとてもユーザーフレンドリーでコストに優れたものとなっている。近い将来投資家にとってのビジネスのあり方が、ビットコインによって世界的に大きく変わるのではないかと、専門家は予想している。
変化の兆候は既に現れている
SatoshiLabsの共同設立者でありディレクターでもあるAlena Vranova氏は、ビットコインの利用者や投資家の数が今後も増加し続けると予測できる理由を次のように語っている―
「中国のクレジットバブルと衰退する経済、そして国内の金融引き締め政策と相まって中国市場におけるビットコインの関心が新たに高まってきています。去年の11月、12月にロシアがMMMに対して反応した時と似たような状態です。
グローバル市場に関しては、エコノミストたちが既に非常に厳しい不況だとアナウンスしています。ユーロ圏は健闘していてまだ順調ですが、商品の価格下落によって急激にオイルマネーへの信用が落ち込むと私は考えています。金(ゴールド)やビットコインのような他の投機商品の価格が大きく上がるかもしれません。
ビットコインにおけるユーザーや投資家の数はその価格と同様順調に増え続けています。対米国ドルで、600ドルから1000~1200くらいまで急激に価格が上昇するだろうと私は予測しています」
ビットコインがシステムを変える
Bitnationの創設者である、Susanne Tarkowski Tempelhof氏は、今の投資環境全てをビットコインが塗り替えようとしていると考えているようだ―
「Cryptoequityや米、車、家、金など、代替可能資産をブロックチェーン上に作ることによって、ビットコインは投資における全ての景色を塗り替えてしまうでしょう」
同様のコンセプトと異なるキャリア
ジェイコブ・リー氏はDTCOのCEOだ。同社はビットコインウォレットアプリを開発している企業で、投資目的で利用できるビットコインウォレット、miniBankの生みの親でもある。
リー氏は、ビットコインウォレットがブロックチェーン上のアセットにも対応していること、投資家が会社の株式に投資出来ること、スタートアップやブロックチェーン上のIPOなどにも投資が出来ることを例に挙げ、従来の株式取引やファンディングプロセスの代わりにビットコインウォレットを利用することで、最終的には投資銀行と同じようなコンセプトでビットコインウォレットが利用されていくだろうと考えているようだ。
リー氏はこう結論付けている―
「スマートコントラクトが利用されることで、投資家たちは配当金を直接ウォレットにチャージできるようになるはずです」
ビットコインの未来にはまだまだ可能性が秘められているようだ。