仮想通貨ビットコインは、7月6日午前9時過ぎに1万1000ドルのサポートから反発した。過去3日間は1万800ドル~1万2000ドルでの値動きが続いており、以前ほどのボラティリティ(変動幅)はなくなってきている。
(出典:TradingView「ビットコイン/米ドル(5日間)」)
ジェットコースター相場は、ひとまず落ち着いたようだ。
6月末には半日で3000ドル近く上昇して1万4000ドルに迫った後、急落して1万ドルを割るなど乱高下が続いていた。
一方、最近は金融政策のビットコインへの影響も注目されている。
FRB(連邦準備制度理事会)は先月のFOMC(連邦公開市場委員会)で、緩慢なインフレ率や米中貿易戦争などの不確実性から7月にも利下げをすることを示唆していた。
そんな中、5日に発表された米雇用統計は堅調だった。失業率はわずかに上昇したものの、非農業部門雇用者数は急増。賃金は緩やかに増加した。
ウォール・ストリート・ジャーナルは、「雇用市場低迷への懸念は和らいだ」と評価。ただ、今回の雇用統計を受けて株価は下落したと指摘し、「0.25%利下げの可能性はあるものの、0.5%利下げの確率は小さくなったとマーケットが解釈したから」とみている。
FRBのさらなる利下げがビットコインにとって追い風になるという見方もある。
仮想通貨取引所ビットメックスのアーサー・ヘイズCEOは、FRBの金融緩和によってマーケットに流れる「フリーマネー」や「イージーマネー」が増えると指摘し、IPO市場や仮想通貨市場に流れるだろうと分析していた。