ビットコイン(BTC)は4万ドルを一時的に下回ってしまう懸念はあるが、一方で取引所のデータをみると、主要な投資家からの需要は減少していないかもしれない。

オンチェーン分析のCryptoQuantのキ・ヨンジュCEOは、機関投資家によるBTC購入が仮想通貨の世界でもう1度「大きな物語になるかもしれない」と考えている

同氏は米国の取引所コインベースプロでBTCが流出していることに注目する。同氏によれば、直近で1日3万BTCが流出している。このような動きは単独で起こったわけではなく、3月にも同様の動きがみられた。

Coinbase Pro BTC reserves vs. BTC/USD chart. Source: CryptoQuant

キ氏は「(デジタル通貨に関する)大統領令が何も問題を引き起こさなかなったので、機関投資家による購入が再び大きな物語になるかもしれない」とみている。

先月の米国のバイデン政権による大統領令、は、仮想通貨エコシステムの様々な側面を調査するというものだった。仮想通貨業界への厳しい締め付けというわけではなく、機関投資家の投資意欲を思いとどまらせるものとはならなかった。

Bitcoin exchange outflows annotated chart. Source: Ki Young Ju/Twitter

取引所からのビットコイン流出は、コインベースプロだけでなく、取引所全体でみられる傾向だ。4月の流出は3月に匹敵するレベルになりそうだ。

一般的に取引所におけるビットコインの量が減ることは、投資家がコールドウォレットなどで長期的に保有する傾向につながると考えられている。

テラの買い圧力も

また今年の強気ストーリーである、ブロックチェーンプロトコルのテラ(Terra)によるビットコイン購入はいまだ健在だ。テラに関連する非営利団体であるルナ・ファンデーション・ガード(Luna Foundation Guard、LFG)は過去48時間で約2633BTCを準備金に追加している。

BitInfoChartsのデータによると、LFGのウォレットは現在ビットコインウォレットの中で18番目に大きいものであり、テスラよりも多くのBTCを保有している。

LFG Bitcoin wallet (screenshot). Source: BitInfoCharts

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