米国大手銀行JPモルガン・チェース(JPM)のストラテジストが最近のビットコインは「本質的な価値(Intrinsic Value)」を超えたという見方を示したことが話題になっている。当初は「2017年のバブルと似ている」とJPモルガンが分析したと受け止められていたものの、JPモルガンがビットコインの本質的な価値を認めたということではないかという見方も出ている。

この分析は、ドイツ人トレーダーによってツイートされた後、ブルームバーグによって報じられた

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ビットコインの本質的な価値を算出するため、JPモルガンのストラテジストはビットコインを商品と認識し、コンピューターのパワー、電気代、ハードウェアの効率性から生産コストを出した。その上で「過去2、3日の間、実際の価格が限界費用を急速に上回った」と分析。「本質的な価値と実際の価格の乖離は2017年のビットコイン急騰を想起させる」と述べた。

これに対して仮想通貨に詳しいeToroのマティ・グリーンスパン氏は、クライアント向けのメモの中でJPモルガンがビットコインの本質的な価値を認めたと評価。「最初は一笑に付し、次は詐欺と呼び、現在は本質的な価値があると言っている」とJPモルガンのビットコインに対する態度の変遷を皮肉交じりに解説した。

既報の通り、JPモルガンのジェイミー・ダイモンCEOはビットコインなど仮想通貨に対して懐疑的なスタンスをとる一方、独自の仮想通貨「JPMコイン」の開発を進めている。

翻訳・編集 コインテレグラフ日本版