金(ゴールド)の延べ棒の偽造品に関するニュースが報じられたことで、仮想通貨ビットコイン(BTC)の優位性が注目を集めている。
金(ゴールド)市場は現在偽造危機に直面しており、過去3年間で少なくとも5000万ドル(約53億円)相当の偽造された金地金(インゴット)がJPモルガン・チェースの保管庫で発見されたという。ロイターが8月28日に報じた。
数千本の偽造品が市場に流通か
記事によると、約1000本の偽造1キロ金地金として発見されたものの、さらに数千本の偽造品が流通している可能性があるそうだ。JPモルガンは、「定期的なチェック中に偽造品を発見した場合、関連当局と地金販売元ブランドにただちに警告するのが、JPモルガンの標準的な慣行だ」と説明した。
金は、今週1トロイオンス(約31.1グラム)あたり1540ドル(約16万3291円)に急上昇し、ユーロ換算では史上最高レベルになったという。
仮想通貨ビットコインのフルノードは、偽造BTC検出器
金の支持者は、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨を批判し続けており、仮想通貨支持者は今回の偽造品に関するニュースを絶好の反撃のチャンスと捉えたようだ。
インターネット上では、BTCネットワークに参加するノード(コンピューター)および運営者は、その真正性を検証できるが、金の所有者は専門知識に頼らざるをえないと指摘する声が上がった。
BTC取引・決済サービス「ブル・ビットコイン」創設者のフランシス・プリオ氏は、「BTCはこういった問題を修正できる」とツイートした。
ビットコイン・ウィザードという名称のツイッターユーザーは、「製品を販売するときに、金の重量と純度を確認せずに、信頼できない人からの金を受け取れるのか?」とツイートし、次のように追加した。
「BTCのフルノードは、『偽造BTC検出器』と考えよう。BTCの『純度』の確認に必要なのは、ラズベリーパイ(5000円前後の小型コンピューター)だけだ」
フルノードは、ブロックチェーンにおいてすべてのトランザクション(取引データ)を保持した上で、トランザクションが正しいかどうかを検証するノードを指す。
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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版