あと2週間で今年の第1四半期(1-3月期)が終わる。

年初からの出だしは良かった仮想通貨ビットコイン(BTC)だが、過去の傾向どおり、2020年の第1四半期もネガティブなまま終わりそうだ。

(出典:Skew 「ビットコイン 四半期ごとのリターン」)

仮想通貨データ調査会社Skewがまとめたデータによると、2014年以降でビットコインにとって第1四半期は鬼門だ。過去6回中でマイナスが4回。平均リターンは15.92%のマイナスだ。

一方、第2四半期は約66%のプラス。プラスの回数も6回中5回で、マイナスだった2018年もマイナス8.17%と下げ幅が低い。

ニューヨーク株式市場が暴落する中で、ビットコイン(BTC)は執筆までの24時間で2.77%の上昇。5300ドル付近で推移している。

既報の通り、ビットコインが政府や中央銀行、サーキットブレーカーの助け無くして持ち直していることを高く評価する声も出ている。

ビットコイン 3000ドルもありうる?

一方で今後のビットコインの値動きに対する警戒感も根強い。

分散型情報ネットワーク投資に特化したVC「プレースホールダー(Placeholder)」のパートナーであるクリス・バーニスケ氏は、ビットコインが3000ドルまで下がる可能性があるとみている。

簡単に言えば、2018年の安値である3000ドル近くに再び迫っても私は驚かない

バーニスケ氏は、従来から200週移動平均線を弱気相場の底とみていたが、3月12日に5500ドル付近にあった200週移動平均線を下回ったことを問題視。「かつてのサポートは未来のレジスタンスになる」と述べた。

ちなみに2018年から2019年にかけて起きた弱気相場ではビットコインが200週移動平均線を下回ることはなかった。

ただバーニスケ氏は、200週移動平均線を下回ったあと復活した例が過去にあると指摘。2015年8月から11月にかけて200週移動平均線を下回る水準で取引をしていたものの、その後上昇して「次の強気相場のキックオフ」となったと前向きに話した。

同氏は、「多くの理由から2020年は2015年よりラフな年であり、世界がビットコインより大きな問題に直面している事実を受け入れよう」と発言。新型コロナウイルスなど世界的な経済情勢が安定したあと、「BTCやETH、他の質の良い暗号資産は回復速度が最も速い資産となるだろうが、まずはトンネルを進む状態が続く」と予想した。