主なポイント:

  • 米国の消費者物価指数(CPI)データが予想と一致し、ビットコインが3週間ぶりの高値に迫っている。

  • 多くの市場参加者は、ビットコインがさらに上昇すると見ているが、一部では短期的な下落を予想する声も出ている。

  • 過去数ヶ月、CPI発表後にBTC価格はだまし上げ・下げを繰り返してきた。

木曜日のウォール街開場時、米国のマクロデータが利下げの可能性を高めたことで、ビットコイン(BTC)は特徴的なボラティリティを示した。

BTC/USD one-hour chart. Source: Cointelegraph/TradingView

CPIが的中し、ビットコインは「より高値へ」との声

コインテレグラフ・マーケッツ・プロとトレーディングビューのデータによると、BTC/USDは11万4731ドルまで急騰した。

8月の米消費者物価指数(CPI)は予想通りの結果となり、前日に発表された生産者物価指数(PPI)の顕著な冷え込みを補完する形となった。

US CPI 12-month % change. Source: US Bureau of Labor Statistics

CPIは1月以来の高水準であったが、ヘッドラインを飾ったのは新規失業保険申請件数だった。予想の23万5000件に対し、26万3000件と2021年10月以来で最大の数字を記録した。

労働市場の弱さへの懸念が続く中、CPI発表後、9月17日の米連邦準備制度理事会(FRB)会合での利下げへの賭けはさらに強まり、市場では最低限の0.25%を超える利下げの可能性が11%あるとさえ見られている。

「市場は現在、年末までに合計0.75%の利下げを織り込んでいる」と、トレーディング情報サイト「ザ・コベイシ・レター」はXで指摘し、さらにこう続けた。

「CPIインフレは上昇し続けているが、労働市場は無視できないほど弱すぎる。来週は重要な週になるだろう」
Fed target rate probabilities (screenshot). Source: CME Group FedWatch Tool

BTC価格は8月24日以来初めて11万4500ドルを突破したため、仮想通貨コメンテーターたちは今後の価格上昇を予測している。

人気トレーダーのジェレはXへの投稿で、「PPIは予想よりはるかに低く、CPIは予想通りだった」と反応した。

「結論:インフレは予想ほど悪くない。今月後半には利下げが来るだろう。ニュースはもう終わった。予定されたプログラムを再開する時間だ。つまり、より高値だ」

BTC価格、米インフレデータによる「わな」を繰り返すリスク

BTC価格の予測は、最近のサポート再獲得の重要性も強調している。

トレーダー仲間であるビットブル氏にとって、11万3500ドルをレジスタンスからサポートに転換させることが、短期的な重要イベントであり、史上最高値の再挑戦への扉を開いた。

しかし、一部の視点では、価格が上昇する前に、新たなサポートの再テストが来ると見ている。

トレーダーのスキューは、市場がCPI発表で参入したロングポジションを誘い込み、清算しようとすると主張した。

Xへの投稿の一部で「さらに1回清算があってから、より高値へ向かうだろう」と示唆し、取引所のオーダーブックに2000BTCの流動性が出現していることを指摘した。

BTC/USDT order-book liquidity data. Source: Skew/X

仮想通貨投資家で起業家のテッド・ピローズはさらに踏み込み、BTC/USDが過去のCPI発表時の行動を模倣し、最初に上昇した後、新たな安値を探るだろうと示唆した。

彼は説明チャートを添えて、「過去3回のCPIデータ発表では、ビットコインはCPIデータ発表前に上昇し、発表直後に下落した」と述べている。

「今回も、今日のCPIデータ発表前にBTCが上昇している。ということは、下落が起こる可能性がある」
BTC/USDC one-day chart. Source: Ted Pillows/X

本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。

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