ここに述べられている見解や意見は、あくまで筆者/寄稿者のものであり、必ずしもコインテレグラフおよびコインテレグラフジャパンの見解を反映するものではありません。あらゆる投資や売買の動きはリスクを伴います。意志決定の際には、ご自身でリサーチをお願いいたします。

 仮想通貨は他の資産クラスに比較にならないほどトレーダーに新たな富をもたらしている。

 今年一番注目を浴びたビットコインだけでなく、大きく伸びた仮想通貨は他にも沢山ある。

 例えばリップルがここ20日間で10倍になり時価総額ベースでイーサリアムを抜き、ビットコインの後につけている。

 結果的に、ビットコインの時価総額ベースのマーケットシェアが60%から38.3%近くまで落ちた。

 このような大きな変動が起こるのが市場だ。トレーダーは利益を得ることが目的なので、先入観を持たずに相場に挑みたい。

 これが今年最後の価格分析になる。年末に何らかのチャンスが潜んでいるのか、様子見しながら休暇をエンジョイすべきか、チャートを見てみよう。

BTC/USD ビットコイン/ドル

 トレンド線からの反発を予想していたが買いが入らず弱い動きとなっていた。今日トレンド線を割り売りに拍車がかかった。

BTC/USD

 弱気を示す三尊パターンのネックラインを割ってしまった。ネックライン以下で推移すると5745ドルが下値ターゲットとなる。

 だが短期的にそこまで急落する動きにはならないだろう。

 まず10704.9ドルが守備されるが、ここを割ると売りが加速する。多くのロングポジションが血を流し始め、パニック売りを引き起こすだろう。そして次のサポートがある8000ドルが視野にはいってくる。

 これら下値ターゲットは50日間標準移動平均線を割ったら有効になる。

 逆に50日間標準移動平均線を割ることができなかったら年明けに反発するかもしれない。だが下降トレンド線を抜けるまでは様子見だ。現状レベルではトレードは行わない。

ETH/USD イーサ/ドル

 下降トレンド線を抜けたら短期的にポジティブ展開になるとしていた。昨日はこのトレンド線を抜けたが、反落してしまった。

ETH/USD

 20日間平滑移動平均線が最初の下値メドとなる。ここを割ると646.08ドル、そして600ドルまで下げる可能性がある。

 一方で770ドルを超えるとポジティブ展開となる。これまで三回も760ドルを試しているからだ。

 今のところ20日間平滑移動平均線と760ドルの間でボラティリティを伴ったレンジ相場になるだろう。

 明らかに上抜けし上昇トレンドの再開が確認できるまで様子見とする。

BCH/USD ビットコインキャッシュ/ドル

 ここ2日間は2300ドル地点が守られていたが昨日、上昇再開への試みは挫かれた。

BCH/USD

 今日、重要なサポートである2300ドル地点を割ったので、次の下値ターゲットは50日間標準移動平均線となる。

 1733ドルで強い買いが入ることを予想するが、明瞭な底値が見えてこない限り様子見するのが賢明だ。

 落ちるナイフを掴もうとするのはやめておこう。

XRP/USD リップル/ドル

 目標値として掲げていた1.5ドルを大幅に超え、日中高値となった2.474ドルをつけた。

XRP/USD

 ロングで入っていたトレーダーはここで手仕舞うか、各自の戦略にあわせ現状値近くにストップロス注文をおくべきだ。

 これだけ急激な上昇の後には調整か値固めに入ることが予想される。よって新規買いは勧めない。    

IOTA/USD IOTA/ドル

 ここ数日はレンジ下限である3.032ドルがうまく守られていたが、上昇もしない状態になっていた。

IOT/USD

 今日またこの重要なサポートを割りそうになっている。ここを割るとフィボナッチ・リトレースメントの61.8%値である2.62196ドルまで下げるだろう。

 一方で今日もここを割らなければ、レンジ相場となるだろう。下降トレンド線を上抜けして終値をつけた時にのみ新規買いを検討する。それまでは様子見だ。

LTC/USD ライトコイン/ドル

 三尊パターンのネックラインを割ってしまったので、今日急激な反発がなければ数日間は引き続き下落するだろう。

LTC/USD

 直近の底値である175.199ドルに強いサポートがある。このやや下に50日間標準移動平均線もあり、サポートとして機能するだろう。

 しかしこれらを割ると、三尊パターンの下値ターゲットである110ドルまで下げるだろう。

 一方でネックラインのある240ドルを超えると弱気シナリオは無効になる。

DASH/USD ダッシュ/ドル

 ここ数日間20日間平滑移動平均線で持ちこたえていたが、今日ここを割ってしまった。

DASH/USD

 強いサポートとなっているトレンド線は守られるだろう。

 トレンド線を割ると800ドル、そして次に650ドルまで下げる可能性があるので、底値形成が確認されるまで新規買いは避けるべきだ。

XMR/USD モネロ/ドル

 レンジ内での動きを予想していたが、20日間平滑移動平均線を割ってしまい弱気展開となった。

XMR/USD

 直近のサポート値は300ドル。ここを割ると50日間標準移動平均線のある245.1ドルまで下げる可能性がある。ここよりやや下にフィボナッチ・リトレースメントの61.8%値である230.66ドルもある。

 この辺りが強いサポートになることを予想する。だが下げ止まるまでは買いは勧めない。

 弱気相場の時は、勇気をだして落ちるナイフを掴もうとするより下落が終わるまで様子を見るのがよい戦略だということを思い出そう。

本チャート分析はどの取引所のデータを参照しているか

 「どの取引所のデータを使って分析しているのか」という読者からの質問が増えているのでお答えする。

 仮想通貨によって異なった取引所のデータを参照している、というのが答えだ。チャートの左上に取引所の名前が記載されているのでこれを参照してほしい。

XEM/USD