4日の仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)は昨日の急落からやや回復し、過去24時間で1.5%増の9600ドル台を推移している。ビットコインは今日深夜にも半減期後2回目の採掘難易度(ディフィカルティー)調整を控えている。

coin360

(出典:Coin360 6月4日午前10時55分)

記事執筆時点では採掘難易度はー9.8%と大幅な減少となる見込みだ。2回連続のマイナス調整となるのは2018年12月の弱気相場で底値を打って以来初めて。10%近い大幅下落も3月の大暴落以来の調整幅だ。

採掘難易度

(出典:BTC.com「前回までの採掘難易度」)

ビットコインの採掘難易度は2週間ごとに変更され、一般的にネットワークに参加するマイニングパワーが大きければ、採掘難易度は上がり、逆にパワーが小さければ、難易度は下がる。

採掘難易度とビットコイン価格の関係については、仮想通貨取引所ビットバンクのアナリスト長谷川友哉氏がコインテレグラフに対し「需給のバランスを測る一つの指標」と説明。短期的には「相場の重石」になると見ている。

「短期的には相場の重石になると見ています。相場は半減期の際の水準と変わりませんが、マイナーにとって報酬半減は相場50%下落とニアイコールです。ディフィカルティーが低下するまでは実需の売りとそれへの警戒感が相場に売り圧力をかけると指摘されます。レポートでも触れましたが、相場が復調するディフィカルティーのターゲットは11.27テラと見込んでいます。あくまで相場が水準を保てればということになりますが、18年末に相場が50%下落した際、ディフィカルティーは30%低下した後に相場と共に復調しました。半減期前のディフィカルティーが16.1テラだった為、30%低下した11.27テラあたりまで下がればマイナーの収益も安定するかと予想しています。」

現在の採掘難易度は15.1テラを推移しており、今回マイナス調整されれば13.6テラほどまで減少することが見込まれている。

長谷川氏の想定ではまだマイナス調整は続くのかもしれない。

ハッシュレートは5月の底から上昇する兆しを見せているが、半減期前の水準には戻っていない。