ビットコインが新たな強気相場に向かっている可能性があり、その過程で大きなリターンが期待できるとの分析が登場した。仮想通貨ヘッジファンド「カプリオール・インベストメント」の創設者であるチャールズ・エドワーズ氏は、4月2日のツイートで、SLRVリボン指標において「おなじみの」強気シグナルが現れたと指摘した。

エドワーズ氏:SLRVが「新たなトレンド」開始

SLRVリボンは、ビットコインの収益性を測るためのツールである。カプリオール・インベストメントが2022年に提案したもので、著名なアナリストのデイビッド・プエル氏が提唱した短期・長期実現価値(SLRV)比率に基づいている。

SLRV比率は、過去24時間に活動しているビットコイン供給量の割合を、最後に活動してから6~12ヵ月経過した供給量と比較するものである。その結果から、ある時点での短期供給量と長期供給量の相対的な活動度がわかる。

これにより、投資家は市場のセンチメントや価格の推移を予測できるが、エドワーズ氏は、時間が経つと供給量の価値が変わる可能性があると主張している。

SLRVリボンは、2つの移動平均の相互作用を分析することで、この問題に対処しようとしている。30日間の短期移動平均が150日間の長期移動平均を上抜けると、ビットコインは強気相場の始まりにあたる。

エドワーズ氏は、ビットコイン分析ツールにおいてはSLRVリボンが「最もシンプル」であるとし、現在は2023年初頭に起こったクロスオーバーに伴い、古典的な強気行動を繰り返していると説明している。

「SLRVリボンで新たなトレンドが見られ、それはおなじみのものだ」と彼は要約した。

Bitcoin SLRV Ribbons annotated chart. Source: Charles Edwards/ Twitter

エドワーズ氏は、比較的新しいものの、SLRVリボンがバックテストされ、信頼性とビットコイン投資リターンの向上能力が確認されたことを付け加えた。

ビットコインはまだ「安い」

今月、エドワーズ氏がデジャヴ感を覚えるビットコイン指標はSLRVだけではない。

コインテレグラフで取り上げられたことのある「ビットコイン・ヤードスティック」は、ビットコインの時価総額対ハッシュレートの回復を示し、現在の価格でビットコインが「安い」と判断している。

「ビットコイン・ヤードスティックは、2019年の底値と非常に似た形跡を示している」と彼は3月31日にコメントした。

ビットコインはその年の初めに「安い」ゾーンを抜けた後、2020年3月のCOVID-19によるクロスマーケット・クラッシュ時に短期間だけ戻ったことがある。

Bitcoin Yardstick chart. Source: Charles Edwards/ Twitter