ビットコイン(BTC)の半減期後、ビットコインキャッシュ(BCH)とビットコインSV(BSV)のハッシュレートが増加している。

bitinfochartsによると、ビットコインキャッシュのハッシュレートは、5月10日の1.43エクサハッシュ/秒(ET/s)から、5月13日には2.74EH/sに増加した。BSVのハッシュレートも1.1EH/sから1.78EH/sに増加している。

出典: bitinfocharts.com  BTC半減期前後のBCHとBSVのハッシュレート

Miners flee following halvings

BCHとBSVはどちらも、それぞれ4月8日と4月10日に半減期を迎えた直後にハッシュレートが急激に落ち込んでいた。BCHのハッシュレートは、半減期後の2日間で80%以上低下した。BSVでも同様にハッシュレートが低下。マイナーがハッシュパワーをBTCの方に移行したためとみられる。

出典: bitinfocharts.com BCHとBSVの半減期後にBTCハッシュレートが上昇

これまでのところ、BTCハッシュレートは24%低下している(半減期前の137EH/sから104EH/sに低下した)。ただし、BCHやBSVが半減期を迎えた時ほど、大きな低下とはなっていないが、BTCではブロックの生成時間が長くなっている。

半減期になる前に生成された最後のBTCブロックをマイニングしたF2poolは、ハッシュレートが約120EH/sから100EH/sに低下したと指摘している

BCHとBSVへの移行

f2poolのようなマイナーは、現時点ではBSVの方がBTCよりも収益性が高いと指摘している。ただし、難易度調整などにより、「ビットコインキャッシュとビットコインSVのマイニング収益は通常、ビットコインのマイニング収益に近いままだ」とも述べている。

またマイナーは、BTCでの取引手数料を収益として受け取っている。BTCの手数料は増加しているが、BCHとBSVの手数料は、4月中旬以降で変化していない。

BSVの代表であるエド・パウナル氏は、「5月11日のブロック高630001では1.2BTCが処理され、取引手数料は100ドル近くに達した」と語っている。

パウナル氏は、これらの手数料はビットコインを採用した新規ユーザーの結果ではなく、価格の急上昇のためだと述べている。「これはBTCネットワークがコミュニティにどれだけ適切にサービスを提供できるかどうかのリミットに達したことを示す兆候だ」と述べている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン