仮想通貨ビットコイン(BTC)は1万ドルで持ち堪えている。日本の仮想通貨取引所ライセンス取得が発表されたクラーケンのレポートによると、そもそも歴史的に9月はビットコインのパフォーマンスが悪い月。米国の労働者の祝日であるレイバーデー明けで様子を見る展開が続いていたが、マーケット関係者から底入れも近いのではないかという声も出ている。

(出典:Coin360 日本時間9月10日10時時点)

ビットコインと金の相関関係が最高

ブルームバーグが最新の仮想通貨ニュースレターの中で、ビットコイン(BTC)と金(ゴールド)の価格の相関関係が2010年以降で最高になったと指摘。他の仮想通貨分析企業が出すビットコインと金の相関関係とは異なる結果を伝えた。

ブルームバーグによると、ローリング12カ月ベースでビットコインと金の相関係数は0.8。2010年以降で最も高い数値になっているという。

ブルームバーグのアナリストであるマイク・マクグローン氏は、最近のビットコイン急落はナスダックの調整によるものと分析。もし金が1900ドル以上を維持したらビットコインも1万ドルより上の水準を維持するのではないかとみている。

現在、ニューヨーク金の先物価格は1946ドル付近で推移している。

ビットコインは「板挟み」状態?

ビットコインのチャート分析家であるピーター・ブラント氏は、コインテレグラフに対して最近の仮想通貨相場は2つの巨人によって動かされていると解説した。

「ビットコインとイーサリアム。この2つが私にとってゲームがプレイされている所だ」

ビットコインは8月17日に1万2500ドルで直近の高値をつけた一方、イーサ (ETH)は9月1日に490ドル近くで天井をつけた。それ以降ビトコインは9800ドル、イーサ は310ドルまで一時的に下落した。

「週足でみて両者ともかなり重要なサポートまで後退した。現在ある意味で(重要なサポートとレジスタンスの)板挾みになっている。このためマーケットが方向感をなくして漂っている状態となってもおかしくない」

その上で、ブラント氏は「今年の残りの間、何も起こることを期待していない」と発言。「今後も、かなりチョッピーな展開になるだろう」とし次のように続けた。

「上昇したら、強気派が興奮してそのあとで失望する可能性がある。過去2、3週間のようにブレークすれば、弱気派が興奮して結局失望する」