ビットコイン(BTC)は、シリコンバレー銀行(SVB)を巡る懸念が高まる中、2万ドルのサポートを取り戻すのに苦戦している。

BTC/USD 1-hour candle chart (Bitstamp). Source: TradingView

BTC18,000ドルへの懸念も

TradingViewのデータによれば、BTC/USDの価格はBitstampで一時19,569ドルに達した。

シリコンバレー銀行の親会社SVBフィナンシャルの株価が60%下落したため、さらに下落が進んだ。

仮想通貨企業向けに銀行サービスを提供していたシルバーゲート銀行を想起させるような展開となっており、SVBはこの日、米国以外の銀行にも波及効果を引き起こし始めている。

トレーディング企業Eightの創設者兼CEOであるマイケル・ヴァン・デ・ポッペ氏には、「最初はシルバーゲート、次にシリコンバレー銀行、そして今はファーストリパブリック銀行だ。すべて市場で大暴落している。2008年の再来だ」と状況をまとめている

このため、3月10日の米国株式は、SVBの影響力の大きさを見極めようとする神経質なトレーダーによって、下落でスタートした。

「シルバーゲートとシリコンバレーの両社は、FRBの引き締めサイクルの前に低利回りの国債に投資したようだ。政府から直接5%のリスクフリーの国債がある今、誰も買おうとしない国債だ」と、トレーダーでアナリストのスコット・メルカー氏はコメントしている。

「彼らは割安な価格で売ることを余儀なくされ、多額の損失を背負うことになった。これが市場の信頼をさらに揺るがし、出金者を増やし、債務超過に陥らせている」

メルカー氏は、この状況が「滑りやすい斜面になっている」と指摘する。

BTCの値動きについては、ヴァン・デ・ポッペ氏は、ロングエントリーの可能性として18,000ドルという水準に注目している。一方、20,000ドル以上ではショートのチャンスとみている。