この半年間、ビットコイン(BTC)は、エルサルバドルによる法定通貨への採用、史上最高値の69,000ドルの更新、過去にない強力なネットワークハッシュ・レートなど、数々のマイルストーンを記録した。しかし、史上初めて、最初の2カ月間の世界のビットコインATM設置台数は、前年同期比で減少した。

Coin ATM Radarのデータから、これまで年初の2カ月間のビットコインATM設置台数は前年比で増加していたが、2022年に初めてその傾向が崩れた。
 

Overall Bitcoin ATM installations. Source: Coin ATM Radar

2022年1月と2月には、世界中で合計1,817台のビットコインATMが設置された。しかし昨年の同時期には2,435台のビットコインATMが設置されていた。

2020年同期の設置台数は760台、2019年は250台だった。
 

World map of Bitcoin ATMs. Source: Coin ATM Radar

瞬間的な減速の主な理由の1つは、欧州の減速に起因するだろう。2022年の世界のビットコインATM設置台数は、米国だけで1,689台と全体の93%に寄与した一方、欧州のビットコインATMは最初の2カ月で1台減り、合計1,397台まで減少した。記事執筆時点では、北米は34,284台でATM設置総数の95%以上を占めている。

現在、世界中で設置されているATMは合計36,067台。今年のスタートは遅かったものの、エルサルバドルなどの管轄区域が1,500台のビットコインATMの導入を計画しているため、ATMの設置台数は増加すると予想される。

より多くの政府が仮想通貨の採用への取り組みを強化しない限り、ATM設置台数は上昇軌道を維持することが困難になるだろう。