オーストリアのウィーンで、36才の男性がレストランのWi-Fiを使ってインターネットに接続中、所有するビットコイン約1330万円分を失っていたことがわかった。ハッキング被害だと思われる。

   ただしオーストリア警察は、被害者の口座がレストランのWi-Fiを使用する前からすでにハッキングされていた可能性についても調査を進めている。

  ビットコインやその他主要仮想通貨が決済や投資対象として人気を集める中で、ハッカーたちも知恵を働かせている。

   これまでで一番悪名高いビットコイン消失事件は2014年のマウントゴックス事件で、85万個のビットコインが盗難されたといわれている。元CEOのマーク・カルペレス氏は業務上横領などの疑いで現在日本で公判中だ。

   ハッキング被害は世界に広がっている。今年に入ってから韓国最大の仮想通貨取引所のビッサムもハッカー被害をうけ1億円以上を失っている。また、米ペンシルバニアでは45億円以上相当のビットコインを盗んだとする男も現れた。35億近くが消失したテザー盗難事件も現在進行中だ。

   衰えるところを見せない仮想通貨市場だが、これまでも第三者によって運営される取引所や、セキュリティ管理の方法が死角になってきた。根本的な解決のためには、取引所に潜むリスクや、安全管理のベスト・プラクティスに関する啓蒙が欠かせない。